縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

硬派なアウトドア雑誌「Fielder」・・・編集部探訪!

2016年08月29日 22時56分29秒 | 日本海縄文カヌープロジェクト

日本海縄文カヌープロジェクトの丸木舟作りの記事を掲載してくれたアウトドア雑誌「Fielder Vol,29」の献本が届いた。

今月号のテーマは「原始遊戯」で、友人の石川仁さんが関係している葦船プロジェクト記事や、石器の作り方などが紹介されている硬派なアウトドア紹介記事満載。

日本海縄文カヌープロジェクトの紹介記事では、クルーのR君もばっちり写っている。

葦船紹介記事・・・知人の顔がチラホラ見えます。

石器作り記事には?という部分もあったが、相当に手間暇かけて作っているのが解る内容。

 

献本が届いた時は折しも上京する間際だったので、上京ついでに上野にある笠倉出版編集部を訪ねて記事を書いてくれたTさんにお礼をしてきた。

私の東京での定宿は浅草の友人宅で、編集部の入っているビルまで自転車でほんの10分ほどの距離なのだ。

電話やメールでやり取りしていたけど、Tさんに会うのは初めてで同じ新潟県人だった。

締切当日は徹夜した様子で、早朝6時に校正原稿がメールされて、その後の最終確認は朝8時前の電話(笑)

雑誌編集者って本当に大変だ。

売れて欲しいし、同じく硬派なアウトドア雑誌だった「out door」のように廃刊にならないように応援したいもんである。

 

 

 


インドで3ウエーヘルメット発見!・・・頭上運搬について考える

2016年08月24日 08時10分07秒 | 旅先にて

頭上運搬とは、文字通り頭の上に荷物を載せて運搬する方法だ。

南インドの漁村にて

 

日本ではあまり見かけないが、かっては大原女(オオハラメ)が京の街に頭上に載せた花を売り歩いていた。

宮本常一の考察では、瀬戸内の急峻な地形地帯では近年まで頭上運搬がされており、アップダウンの激しい地形ゆえに頭上運搬が適しているらしいとの事。

ところが東南アジアやインドでは今でも日常風景。

インドの駅では頭上運搬するポーターさんがいる。道が凸凹している事もありカートが不便なんだろうか?カートを導入するより人件費の方が安いからか?

 

インドのチェンナイ(旧マドラス)で頭上運搬できるヘルメットを被っている女性を見つけてひっくり返った事がある。

インド中歩き回っても頭上運搬仕様ヘルメットはチェンナイのこのビル建設現場でしか確認できていないので、当該ゼネコンさんオリジナルの支給品かも知れない。一般的には竹製のザルに建築資材や廃材を載せて頭上運搬している。

左の男性は普通のヘルメットなので、頭上運搬仕様ヘルメットは、運搬作業員だけに支給されているのかも。

 

この女性達は黄色いサリーを着ている事から、頭部保護の他に頭上運搬、そしてカラーコーディネートする上でのお洒落グッズでもあるのですわ。

すなわち、3ウエーヘルメットという訳だ(笑)

まてよ・・・頭頂部の頭上運搬システムに水を入れればコップにもなりますな・・・緑に塗って水を入れればカッパのコスプレもできるぞ(笑)

とにかく多機能である事は間違いない!

 


3ウエーゴミ箱作った!・・・ペール缶再利用

2016年08月22日 11時54分02秒 | こんなモノ作った!

最近は来客が増えた「ぬなかわヒスイ工房」・・・三畳ほどの狭さなので、ご夫婦のお客さんが来ると折り畳み椅子を出すにも苦労する。

スペースの有効利用はないもんか・・・。

もう一つの懸案だったのがゴミ箱問題で、これまでのゴミ箱は買い物袋を利用したワイヤー式ラックだったのだけど、超小型勾玉を研磨中など飛んで行ってしまい、散々探した挙句にゴミ箱のビニールの中から出てきたりしていた。

これが噂の3ウエーゴミ箱

 

この二つが一挙に解決できるアイデアを閃いた。

ゴミ箱をペール缶に変えて、座れるように蓋をすればどうだろう???

蓋を付けてしまえば超小型勾玉が飛んでいってもゴミ箱に入ったりしないし、来客時はそのままゴミ箱に座って貰えばいい訳だ。

左上が研磨機で、ここから超小型勾玉を研磨中に飛んでしまいあちこち探し回っていたのだ。ペール缶ゴミ箱なら足元がスッキリして蓋付きなので探しやすいし、来客時にはそのまま椅子として出せばいいだけですな。

 

ネットで調べたら、ペール缶を椅子にするための蓋も売っていたが、1,000円前後+送料700円もかかる上に強度もなさそうで安っぽいのも欠点。

ペール缶は、行きつけのバイク屋さんや車屋さんで貰えば只である・・・大人だからそれなりの謝礼は必要。

そこで得意のDIY!

ホームセンターで6フィート(約1.8m)の1×4材購入・・・300円也。

1×4材を切断して、ペール缶から外れないように裏から当て木も兼ねて端材のベニア板で繋げ座面の完成。

所用時間30分弱!

強度も十分だから、踏み台にもなる。

ゴミ箱・椅子・踏み台の3ウエーゴミ箱(笑)


奴奈川族の甘味・・・日本ミツバチ

2016年08月20日 08時11分40秒 | 田舎暮らし

連日の猛暑続きだったので、ぬなかわヒスイ工房の裏に広がる家庭菜園に置いてある日本ミツバチの巣箱に日除けを作ってやった。

巣箱入り口で後ろ向きになってブブブブと羽ばたいて巣箱の中に風を送っている日本ミツバチが熱中症にならないのかね?という親心である。

 

ある日、観察していたら巣箱の前に異様な数のミツバチが密集していたので、K師匠に連絡したら巣箱内部が過密状態になっていると回収していった。

どうやら女王蜂がいなくなってしまったらしい。

過密状態が嫌で逃げたのか?肉食系の蜂に食われてしまったのか?

いづれにしても、ぬなかわヒスイ工房の付近はミツバチが繁殖するのに良い環境らしく、K師匠が住んでいる山間地より蜜の集まりが早いそうだから、来年の春も巣箱を置いてくれるそうだ。

採蜜板に蜜が一杯になって、巣箱の蓋にまで巣を作っている状態

 

ぬなかわヒスイ工房は、千七百年前の奴奈川族のヒスイ工房遺跡の真上に建っている。

私が小学3年の時に発掘調査にきた小林達雄先生(縄文のご意見番のような有名な考古学者)が、「ここは北に日本海、西に黒姫山が観えて景色がいいし、土砂崩れや洪水などの災害の心配が少ない所。古代人が住む条件が整っていますよ。」と説明していた。

古代人が住みやすい所だから、ミツバチだって住みやすいのだろう。

多分、千七百年前のご先祖も日本ミツバチの蜜を堪能していたに違いない。


硬派なアウトドア雑誌「Fielder」にエールを!

2016年08月18日 08時32分44秒 | 日本海縄文カヌープロジェクト

本日は取材されている雑誌とネット記事の校正締切日が二つ重なっている。

18日は出版業界の原稿締日という掟があるらしい(笑)

一つは某旅行ウエブ雑誌のカタログに糸魚川ヒスイの紹介で、こちらは写真と短文だけ。

一つはコンビニで売られているアウトドア雑誌の「Fielder」からの丸木舟作りの記事で、送られてきた見本雑誌は廃刊になったアウトドア雑誌「outdoor」や創刊時の「ビーパル」を想わせる硬派な内容。

「Fielder」で紹介されている虫の獲り方と食い方記事(笑)

テント無しの野宿方法紹介記事は、創刊時のビーパルがサバイバル記事をよくやっていた。

 

バブル期の頃から「ビーパル」はカタログ雑誌やアウトドア入門者向けに方向転換して生き残ったが、硬派な雑誌作りを貫いた「outdoor」、それに「ナイフマガジン」は廃刊となり残念。

硬派な本が売れない時代に、「Fielder」の雑誌作りにエールを送りたい。

今朝は6時から編集者とメールと電話のやり取りをしていたが、雑誌編集者って大変だ。

 


勾玉作りに完成は無い・・・目指せ、真名井勾玉!

2016年08月15日 07時55分07秒 | ぬなかわヒスイ工房

人生の節目、新しい人生の門出の勾玉を作って欲しいと言うご注文。

どんな人生を送ってきた何歳くらいのお客様だろう・・・。

予算とお客さんの人となりを想像して原石を探した。

古今作られた勾玉の最高傑作が、出雲大社本殿裏の真名井遺跡出土の勾玉。ヒスイの質も素晴らしいけど、勾玉自体が神々しい。何時かこんな勾玉を作ってみたいと切に願うのだ。

 

私にしてはかなり佳いヒスイ原石を選んだが、どこをカットしてどんな勾玉を作るのか?

原石を観察して、作るべき勾玉の大きさと形状を模索すること数週間。

原石のカットすべき線が見えたら作業は早いけど、人生の節目の勾玉・・・これは結構なプレッシャー。

当初、作ろうと思った形状はもっとスマートな形状の予定だったけども、原石を削っているうちに「もっと削れ!」「もう削らなくて結構!」と、胸の中にヒスイの声が響いてくる感じがして、どうしてもスマートな形状にできなかった。

もっと削った方が格好いい!という自己の想いとの戦いをしながらだから、迷った時には休憩したり別の仕事をして保留である。

毎度の事ながら、私のヒスイ加工はえらく時間がかかるのだ。

完成した勾玉は、「人生の節目・新しい人生の門出」というキーワードに影響された訳ではないのだけど、ぷっくらとした胎児のような形状になった。

微妙な曲線の連続した造形・・・これが意外にも難しく、光にかざしてみると不連続であったりする。

 

勾玉作りは同じ形状・寸法を1時間に1個の割合で量産できないとプロじゃない、と指摘された事があるのだけど、私には無理な芸当。

作れば作るほどに勾玉作りが難しくなり、時間がかかるようになってきた。

だから私は永遠のシロウトという事になる。

 

 


縄文人にとって特別だったイノシシ・・・お盆特別投稿(笑)

2016年08月12日 12時03分39秒 | 日本海縄文カヌープロジェクト

長野県で害獣駆除でイノシシを狩猟をしている女友達のMさんが、イノシシ肉の販売許可を取得した。

このたび上越市で自然食品をしている「八百屋の土田」でも販売できるようになり、好評のようだ。

ルックスややっている事から縄文女子に見られているM女子は、実は縄文時代に詳しくないのだけど、興味深々。

彼女のために縄文時代のイノシシについてのウンチクネタを披露したい。

左は狩猟犬らしい。奥は熊?

 

縄文時代は土偶が作られていたのだけど、その多くは人間とも動物ともつかない姿をしており、精霊などではないかとされている。

稀に動物そのもの土偶もあり、多くはイノシシである。

縄文時代はイノシシやシカ、ウサギなども食っていた筈だけど、何故か土偶はイノシシだけしか出土していない。

恐らく、鋭い牙を持ち勇猛で精強・多産・美味いと三拍子揃っているから縄文人にとって特別な獣であったからと推測されているが、毛皮も温かそうだから防寒着に活用されていたに違いない。

そして多くのイノシシ土偶には模様が線刻模様が施されており、その模様から子供のイノシシ(ウリボウ)であるらしい。

写真は青森県立郷土博物館のイノシシ土偶。

お盆のお供えのナスやキュウリにマッチ棒で脚を付けた馬に似ていないか?

お盆時期にイノシシ土偶を祭壇に飾って、先祖へのお供え、あるいはイノシシが沢山獲れるように祈っている縄文人の姿を想像すると楽しいではないか。

右がステゴザウルス・・・ではなく、狩猟の際に追い詰めた獲物に毛を逆立てて威嚇している犬と推測されているが、ステゴザウルス説も捨てがたい(笑)

左の白いのは、獲物に飛びかかる直前の身構えた犬かな?

 

 

 

 


カンガルー猫誕生!・・・元気になったバット君

2016年08月10日 08時29分13秒 | 田舎暮らし

我が家に迷い込んできた子猫のバット君は、元気になって家中を探検している。

好奇心いっぱいな姿がカワイイ。

足元に来てじゃれる事も多くなってきたが、困るのが彼の存在に気付かずに踏んづけそうになってしまう事。

だからお袋が台所仕事をする時は、バット君を風呂敷に包んで腰に巻いている。

お袋によるとバット君を風呂敷に包む時は、最初は腹側に巻いて安心させてやるのがコツらしい。

慣れたら腰に回して台所仕事・・・バット君も満更じゃないようだ。

カンガルー猫でR!

 


ナルーが生まれ変わって帰ってきた・・・迷いこんできた子猫

2016年08月08日 08時19分02秒 | 田舎暮らし

16年間共に暮した飼い猫のナルーがいつの間にか旅だってしまった。

いなくなる数日前から食が細くなり、妙に人懐っこくなっていたのだけど、死期を悟って決然と死出の旅に出たのだろう。

何時も寝ていた縁側を何気に見てしまう・・・欠落感・・・死ぬ時は我が家で看取らせてくれよ、と話しかけていたのだけど寂しい。

新しく家族に加わったバット君

 

彼女がいなくなってから二週間ほどした頃、ガリガリに痩せて弱った子猫が家に迷い込んできた。

痩せてみすぼらしいからか、耳ばかりがやたら目立って蝙蝠みたいな印象の子猫。

子猫用の流動食を指に付けて舐めさせて面倒をみている内に、少しづつ元気になって懐いてきたが・・・ノミだらけ。

無駄に鳴かないところや体格に比べて顔が小さいことろがナルーによく似ている。

ナルーが生まれ変わって帰って来たんだよなあ・・・自然にそう思える。

ナルーはハワイ語で波の事で、私の藤沢時代に貰い受けた捨て猫だった。

運よく我が家に迷い込んでこなければ、カラスにつつかれて死んでしまっただろう・・・。

子猫を捨てた人は、その光景が想像できないのだろうか?

そして子猫はバット君と名付けられて家族になった。


ヒスイ職人の哲学、プライド・・・ちょっといい話し

2016年08月05日 23時06分24秒 | ぬなかわヒスイ工房

ある人から矢尻形のヒスイ製ペンダントの注文があった。

私はヒスイ職人になる以前から趣味で石器を作っており、職人になってからというもの猫も杓子も勾玉ばかり作っているので矢尻形ペンダントを作り始めて五年目になるが、ある心無いヒスイ関係者がデザインを真似している。

ラベンダーヒスイ製の矢尻形ペンダントはふっくらと立体的な断面形状を持っている。こんな矢尻形ペンダントが弥生時代の遺跡から出土しているが、勇者の胸を飾っていたのだろうか。

 

もっと酷いのは石笛で、試行錯誤して考案したペンダントタイプの石笛は今や多くの人が真似しているし、私に注文した石笛を「苦労して作ったオリジナル石笛」と自分のサイトで売って、しかも私の説明文をそのままコピーしている豪胆な女性までいる。

要するにモノ作りに哲学とプライドもなく、売れればいいというだけの人が多いのだ。

でもコピー商品は写真を観てもすぐ解る・・・品がないのだ。

私は人の真似なんかしたいとも思わない。

結構な厚みがあり、稜(中央の峰)がクッキリ立っているシンメトリックな立体構造なので、勾玉しか作らない人なら完全コピーは難しいでしょうなあ。

シンメトリックな立体は手間暇がかかるのだ。

 

矢尻形ペンダントを注文した人がぬなかわヒスイ工房に訪ねて来た。

ぬなかわヒスイ工房オンラインショップをよく観ているそうで、矢尻形ペンダントをどこにもないオリジナル作品と気に入って、最初は懇意にしているヒスイ工房に同じデザインのペンダントを作って欲しいと頼んだそう。

ところが「これは、ぬなかわヒスイ工房のオリジナル。俺には作れん!」と断られて、私の所に来たそう。

いい料簡である。

断ったヒスイ工房も他人の真似はしないオリジナルに拘っている人で、私とも昵懇な間柄。

日頃はヒスイ関係者とあまり交流はないのだけど、こんな料簡の人なら話が通じる。