縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

大工工事が終わって加工再開・・・ぬなかわヒスイ工房改装プロジェクト

2022年09月28日 07時04分25秒 | ぬなかわヒスイ工房
作品展示用の棚の造作がおわって、おおがかりな大工工事がすべて終了。
支柱なしで幅2・5m×奥行き0・4mの棚を造作するには、厚み30㎜くらいのカウンター材が必要となろうが、かなり高価なのが問題。
そこで一本だけあまっていた屋根垂木、床材の端材、ベニア板の端材を寄せ集めて造ったら、一枚板のカウンター材より味がでて結果オーライ。
作業は床張りと同じ工程だけど、前後が短いぶんだけ隙間なく張る精度が目立つので意外に面倒な仕事だった。手前のブルーグリーンの部分が40×90㎜の屋根垂木材。
ずいぶんと前に宮ちゃんからプレゼントされて、飾るところがなくてしまい込まれていたブタさん小型ロケットストーブを最初に飾った。剪定枝やマツボックリを燃やして、来客にパーコレーターのコーヒーをふるまったら楽しい時間が過ごせそうだ。
 
これで作業台が撤去できるので、だいぶスッキリする。
 
大安吉日の本日をもって加工再開。今後は加工と並行して、天候をみながら飾り棚造りと外壁の仕上げ、飾りつけをしていく。
 
 
 

ストレス解消にサンドバックを!・・・ぬなかわヒスイ工房改装プロジェクト

2022年09月27日 07時05分36秒 | ぬなかわヒスイ工房
これまで軒先にぶら下げていたサンドバックを、日頃の運動不足とストレスの解消のためにギャラリーに移動。
屋外にぶら下げておくと吹雪が着氷していたし、ヒスイ職人の仕事は椅子に座ったままなので気分転換の福利厚生設備デス( ´艸`)
 
ボクシング用品は日本のウイニング社製品が海外でも高品質で有名で、試合で来日した外国人選手が買っていくらしい。
 
しかしサンドバックなら断然にタイ製の「タイサマイ」や「ウインデイ」がいい。
 
中身無しのペッタンコ、つまり文字通りにバックの状態で売られているので日本製の2~3割程度の格安だし、ボロ布などを使用者の好みの重量に入れて調整できるので、タイ旅行の際に土産に買う格闘家は多い。
 
ボロ布でも満杯に入れると、中型のサンドバックと同じ40~50キロくらいにはなる。
 
ただしタイ製のグローブとヘッドギアは、20年もするとアンコ(緩衝材)のウレタンがカチカチに硬化するので長持ちはしない。
 
欲しい人は、バンコクのルンピニースタジアムやラジャダムナンスタジアムの売店で買えます(笑)
 
インテリア工事と収納造作は遊びの要素が多いので面白いネ。
 
 
 

プライヤーの収納の工夫・・・ぬなかわヒスイ工房改装プロジェクト

2022年09月24日 07時02分33秒 | ぬなかわヒスイ工房
先端形状が視認しやすく、出し入れしやすいプライアー類の収納棚を作っていたら、電気工事に来た斉藤電機さんが「いいなぁ、楽しそうだなぁ、羨ましいなぁ、俺も好きな仕事だけやってたいなぁ・・・」と盛んに褒めてくれる(笑)
迷うことを楽しみ、工夫するのが好きだからこそのDIY。
 
実は工房改装工事で最も楽しみだったのが、終盤の収納造作と内装なのだ。寝床に入っても風呂の中でも工夫を考えている。
 
大工さんなら捨ててしまうような小さな端材や解体材を転用しているから、一時は材木の置き場だけで足の踏み場もなかったが、ずいぶんと片付いてきた。
 
ありがたいことに、再加工できない小さな端材は、塩焚きをしている後輩が薪としてもらってくれているので、無駄がでなくて嬉しい。
 
来週からは改装工事しながらの加工再開だ。
 
 
 
 

憧れのシーリングファンで気分はもう夏!・・・ぬなかわヒスイ工房改装プロジェクト

2022年09月22日 07時44分10秒 | ぬなかわヒスイ工房

憧れのシーリングファン、それも青味がかったパステルグリーン・シンプルなデザイン・鉄製という夢みた通りのレトロな雰囲気の商品が入手できてギャラリーに取付けた。

工事中も携帯電話がなりっぱなしで申し訳なかったが、多忙な斉藤電機さんが配線工事にきてくれた。レトロな雰囲気に合わせた方がいいと、スイッチも後から交換してくれるという。
 
取り扱い業者がたくさんある輸入品でも、デザインと価格改定の端境期でどこも在庫切れ。次の入荷を問合せるために代理店に電話をかけたら、店舗在庫を探し出して安く売ってくれた。
 
天井に塗った含有率80%の珪藻土の時もそうだったが、ネットで在庫切れになっていても、電話をかけると在庫一掃だと値引き価格で売ってくれることもあるのですな!
鉄製だからズッシリと5キロもあり、スイッチを切っても惰性でしばらく回っているのがいい。
 
照明器具もダクトレール(スライド式の照明)に電球色のLEDライトを取り付けたら、シーリングファンの横から光があたるので天井に影が映って、これまたいい雰囲気。
 
気分はもう夏!俺はパパヘミングウェイだ!はやく夏が来ないかな( ´艸`)
 
 
 

太平洋戦争を終わらせた人々・・・角田房子著「一死、大罪を謝す」

2022年09月21日 07時08分38秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
ポツダム宣言受諾時の陸軍大臣だった阿南惟幾の評伝が、面白いのに緻密すぎて読了に半年もかかってしまった。
著者は半藤一利さんと同じく、膨大な一次資料と関係者へのインタビューを元に、浮かび上がってくる阿南の人物像を、最後まで疑問符を残したまま描く誠実きわまりない手法をとっている。
阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大臣
 
ネット情報を切り張りして解ったようなことを書くSNSとは次元が違い過ぎて、読む側も誠実にならざるを得ず、読み込むのに時間がかかるのだ。半藤一利の名著「日本のいちばん長い日」と併せて読みたい一級の昭和史。
鈴木勘太郎首相は日露戦争時に「鬼勘」と勇名を馳せた海軍軍人。のちに海軍大臣、侍従長を歴任し、侍従長時代に阿南が陸軍侍従武官であったことからお互いの人柄を認めあっていたようだ。
 
例えば・・・
最後まで徹底抗戦を訴えていた阿南が、実は鈴木勘太郎首相に懇願されて大臣就任に就任した直後から、極秘裏に和平工作の可能性を探っており、徹底抗戦は陸軍の内乱を防ぐための腹芸だったと秘書官の証言が紹介されている。
 
親英派で和平工作の急先鋒と目されていた吉田茂が憲兵に逮捕された際も、鶴の一声で釈放させて「吉田はこれからの日本に必要な人物」と側近に漏らしていたことは半藤一利も書いているが、これは初めて知った。
 
また一億玉砕の本土決戦を唱えていた陸軍にあって、阿南が講和を考え始めたのは沖縄戦の敗北以降のようだ。
 
私の長年の疑問だったのは、8月14日のポツダム宣言受諾の御前会議が終わった深夜、割腹前に側近と酒を酌み交わした阿南が「米内を切れ!」と言ったことの真意。
米内海軍大臣。山本五十六・井上成美とともに「海軍左派三羽烏」「軍縮派」と呼ばれ、日独伊三国同盟の締結は対英米戦に繋がると反対の立場をとっていた。
 
米内は早期講和を明言していた海軍大臣であり、太平洋戦争に反対の立場をとっていた提督。
 
「米内を切れ」と言った経緯が、時系列で丁寧に描かれていて納得。
 
阿南は情の人、米内は理知の人、望洋とした鈴木勘太郎首相と政治未経験の鈴木を補佐した切れ者の迫水内閣書記長のコンビなくば、陸軍がクーデターを起こして、もっと悲惨な戦後になっていただろう。
迫水久常内閣書記長。元大蔵省官僚で戦後は自民党議員。本土決戦を唱える主戦派を納得させるために、ポツダム宣言受諾を天皇の言葉で言わせる政治的ウルトラCを発案したのは自分であると語っている。
 
 
ちなみに本土決戦の兵器として陸軍が用意していたのは、竹やり・弓矢・先込め式の単発ライフルでしかなく、当時の日本軍が保有する弾薬をかき集めても、一会戦分しかなかったそうだ。
 
 
 

手造りのペアガラス・ステンドグラス風(もどき)の玄関ドア

2022年09月19日 06時51分47秒 | こんなモノ作った!

工房改装工事で不要になった、手造りの玄関ドアをもらってくれる友人が現れて、ひと安心。

改装前のぬなかわヒスイ工房の玄関。
通常の木製建具では使われることのない杉材を芯にしたとはいえ、ちゃんと断熱材も入れたペアガラスの親子ドアなので、捨てるのに忍びなかったのだ。ステンドグラスは憧れでも高価なのでフィルムを貼ってある( ´艸`)
もらってくれるのは、南魚沼でカフェレストラン「Gaia」を営むハラ原人で、彼は広大な土地にライブスペースやヤギ小屋を増築したり、犬の毛で毛糸を紡いで帽子を作っちゃう面白い男なので、テレビで田舎暮らしの達人として紹介されたこともある。
古い天ぷら油をチェーンソーのオイルや、空き缶利用のオイルランプやコンロの燃料にリサイクルしたりと、予想外のことばかりするので会うたびに驚かされる。
 
久しぶりに糸魚川に遊びに行きたいっス、と嬉しいことを言ってくれた。
 
 
 

映像プロパガンダ・・・NHK番組「映像の世紀バタフライエフェクト」

2022年09月14日 07時35分52秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画
NHK番組「映像の世紀バタフライエフェクト」の「映像プロパガンダ戦 嘘(うそ)と嘘(うそ)の激突」は、映画ファンとしても興味深い内容だった。
映画史上、最初にモンタージュ技法を使った「戦艦ポチョムキン」のエイゼンシュテイン監督は、日本語からモンタージュのヒントを得たそうで、日本語の学習ノートを残している。
エイゼンシュテイン監督
 
例えば口に犬で「吠える」、口に鳥で「鳴く」などのように、別の映像を繋ぐことで、映像だけで物語の背景や連続性を連想させるのがモンタージュ。
 
この映画を絶賛したのが、後にナチスドイツの宣伝相となるゲッペルズで、それまでポスターとチラシを使ったプロパガンダから、映像によるプロパガンダに転換していくことになる。
ゲッペルズがドイツの映画人を集めて、「しっかりした考えのない人々でも、この映画で共産主義者にすることができるのだ!」と、共産プロパガンダ映画の「戦艦ポチョムキン」のナチス版を作るべし!と演説する映像が紹介されていた。
 
ヒトラーの演説に熱狂する大衆の多くは、実は無料の食事会で集めた人々であり、それらを巧みにモンタージュすることで「大衆を熱狂させる偉大な指導者」のイメージを作る技法は、「嘘も100回言えば真実になる」のゲッペルズが最初だったのだ。
 
さらにナチスのプロパガンダ映画に衝撃を受けたのが、アカデミー賞を3度受賞したハリウッドのフランク・キャプラ監督で、太平洋戦争では、モンタージュを駆使して日本人を狂犬扱いした侮蔑的な反日プロパガンダ映画を作っている。
 
高校の時に観たキャプラの「或る夜の出来事」「スミス都に行く」「素晴らしき哉、人生!」などのヒューマニズム映画のファンになったが、後年に「失われた地平線」でアジア人を見下す白人至上主義を感じて一気に熱が冷めてしまったし、デイズニーと同じく、戦後の赤狩りでは映画業界人を密告したりしてもしていたそうで、がっかりしたことを覚えている。
 
私と同世代の映画ファンなら、「戦艦ポチョムキン」は狭いマンションの「高田馬場ミニシアター」のオールナイト上映で、窮屈な体育座りで観た人が多いと思う。懐かしいねぇ。
 
 
 

アシナガバチは珪藻土が好き?・・・ぬなかわヒスイ工房改装プロジェクト

2022年09月13日 07時42分08秒 | ぬなかわヒスイ工房
上京直前に、DIY希望者の体験を兼ねてギャラリーの壁塗りを終えておいたが、予算の都合で壁は珪藻土ではなく、半額くらいの化石サンゴ由来の壁材を選定。
化石サンゴは珪藻土の倍以上の調湿作用があるとの謳い文句。
 
しかしながら調湿作用は、混和材や塗り厚の関係もあるので、実際には天井に塗った珪藻土含有率80%の方が上のように感じる。
 
天井に珪藻土を塗って以降、朝、ギャラリーに入ると明らかに空気がスーとする実感があったが、化石サンゴを壁に塗って以降と以前の差はあまり感じないのだ。
化石サンゴ由来の「塗り自慢」は、しっくい壁に似た質感。ペール缶に入ったクリーム状だから、壁塗りDIY初心者にはいいと思う。天井は珪藻土含有率80%の壁材で塗り厚は「塗り自慢」の倍以上ある。
 
 
珪藻土を塗ってからアシナガバチが天井にとまってはいたが、帰宅したら壁には見向きもせず天井に大挙として集まってくるようになった。
巣を作られてはたまらんから、殺虫剤を噴射しても次々とやってくる。アシナガバチは珪藻土が好きらしい(笑)
天井に塗った珪藻土含有率80%の製品は製造中止になっているので、予算さえ許せば自然素材のDIY壁材の草分けで、珪藻土含有率60%のサメジマの「珪藻土リターナブル」を推薦しますわ。
 
 

昭和の匂いのする谷根千の街と人情、店・・・ハミングバードカフェのパフェ

2022年09月11日 10時29分36秒 | 旅先にて

これが噂のハミングバードカフェのパフェ。

甘さ控えめな、ほろ苦く濃厚で濃密な味わい。
昭和のまま時間が止まっているかのような場所もいい。
 
車がビュンビュン通る不忍通りから一歩裏に入ると、地域ネコが路上で昼寝をする、いかにも下町の路地にある。
 
テラス席でパフェを食った後に、コーヒーとタバコを楽しんでいたら、通りがかりのご婦人から「気持ちよさそうですねぇ」と声をかけられ、「ごいっしょにいかが?」と答えたら軽く会釈して通り過ぎていった。
東京の下町の人情は、人間臭くても淡く、それが心地いい。
 
馴染みの店ができると、その街が好きになる。
 
寄席のある上野、浅草、新宿、池袋にはそんな店が多いが、谷根千(谷中・根津・千駄木)も好きになった。
 
 
 
 
#谷根千の人情とおススメの店 #都会のオアシス #ハミングバードカフェのパフェ
 
 
 
 
 

カシューナッツが勾玉に見えてくるゾ・・・大勾玉展

2022年09月10日 08時32分14秒 | ぬなかわヒスイ工房

大勾玉展見学2日目に、担当学芸員さんと話しができたが、予想通りに分きざみの電話や来客対応で多忙そうだった。

笛吹田遺跡の中央部に位置する拙宅出土の勾玉とガラスビーズの写真を見せたら、食い入るように観察されて、特に専門がガラス製品とのことで「カリガラス製ではないだろうか?」との見解。
拙宅から出土した勾玉とガラスビーズ
 
糸魚川教育委員会に借用展示品を返却に来る際に、拙宅に寄って実物を観察してくださいと伝えたが、とんぼ返りだろうから時間が取れるものか。
 
学ぶところの多い特別展で、群馬の軍配山古墳出土の黒ヒスイ勾玉に、かって「ガラスか?ヒスイか?」と某埋文から相談を受けて、出土品では観たことないが黒ヒスイ勾玉ではないか?と返答したのだが、類型があったのでホッとした。
 
どちらも中部高原地帯の古墳からの出土なので、帰宅したら軍配山古墳の詳細を調べねば。
 
個展のプロデュースをして頂いている天川さんが、根津にオープンしたばかりの「ハミングバードカフェ」に寄って、特製パフェを食し、オーガニックカカオのチョコを土産に購入。
1,500点もの勾玉を観た直後だから、カシューナッツが「土製の勾玉?」と考えてしまったゾ。職業~病~デスッ(紙をみるとなんでも切りたくなるという紙切り芸人の林家正楽のネタ)