2022年最初の写真は、レンズ交換式レンズシャッター一眼レフのTOPCON UNIREXとレアなシルバー鏡胴のUV TOPCOR 28mm F4との組み合わせです。
UNIREXはトプコンのレンズシャッター一眼レフです。なかなか洗練されたデザインでして、シャッター作動音とショック低減やと平均測光/スポット測光の切替えなどの機能を搭載し、トプコンのレンズシャッター一眼レフの集大成と言ってもよいカメラではないでしょうか。(※1)
35ミリフィルムのレンズシャッター一眼レフは、普及版の一眼レフとして1960年代に各社が競って販売していました。その中でも、国産では全群レンズ交換式一眼レフとしては、トプコン、コーワ、マミヤ、リコーが発売していました。(※2) その他の各社は、前群交換式としてはミノルタとフジカ、フロントコンバージョンレンズ付がニコンとアイレスが一眼レフを出していました。(※2)
しかしながら1970年代に入るとトプコンとコーワを除き、レンズシャッター一眼レフから撤退し、最終的には一眼レフ用シャッター「セイコーシャSLV」の製造が終了し、終焉を迎えました。トプコンUNIREXは、1969年の発売から1973年頃まで生産された、トプコンの最後のレンズシャッター一眼レフとなります。(※1)
レンズシャッター一眼レフは機構が複雑(※1、※3)なので、製造から50年以上経た現在ではかなり故障しているものも多いようです。この個体は15年ほど前に入手しましたが、外観は比較的きれいにもかかわらずシャッターはすでに故障していて不動でした。
参考文献
※1:「特集 トプコン35mmレンズシャッター一眼レフの系譜」『カメラレビュー クラシックカメラ専科 No.23』朝日ソノラマ、1992年12月25日発行、pp.72-97
※2:谷村吉彦「35mmレンズシャッター一眼レフへの道(完結編)」『カメラレビュー クラシックカメラ専科 No.22』朝日ソノラマ、1992年9月25日発行、pp.117-127
※3:脇田久仁博「トプコン・レンズシャッター一眼レフ物語」『毎日カメラムック 2002-2003カメラこだわり読本』毎日新聞社、20022年11月1日発行、pp.116-123