迷レンズ探訪

あまり陽の目を見ないレンズやカメラを取り上げていきます。

一味違うライカマウントRF機 minolta-35IIB

2023-04-09 16:10:15 | Classic Camera

1958年に発売されたレンズ交換式レンジファインダー(RF)カメラminolta-35IIBです。レンズマウントはライカLマウント(L39)です。このミノルタ35シリーズは、最初のモデルのI型が1948年に発売され、その後、E型、F型、II型(前期)、II型(後期)と続きました。(*1) そして最終モデルとなるIIB型が1958年に発売されました。

  フォーマット :135判 24×34.5m (注)
  マウント   :L39 (ライカスクリューマウント)
  シャッター  :機械式横走り布幕フォーカルプレーン
  シャッタースピード:B, 1-1/500秒 3段時間調節セルフタイマー
  ファインダー :距離計内蔵(距離計基線長40mm)、倍率0.8
  フォーカシング:二重像合致式
  露出計    :なし
  フィルム送り :レバー巻き上げ、クランク巻戻し
  重量     :596g
  発売年    :1958年

ミノルタ35は、ライカマウントRF機ではありますが、どうせ作るならできるだけ独自の発想を取り入れようということで、独自性の強いカメラに仕上がっています。その中でも、裏ぶた開閉式の採用により、フィルムの装填はライカより格段にやりやすくなっています。

他にも一眼式の連動距離計、シンクロ接点搭載、セルフタイマー搭載など、当時のライカIIIcよりも進んだ機能を有していました。このあたりが他の国産ライカコピーカメラとは一線を画していたようです。

そしてこのminolta-35IIBになると、レバー式巻き上げがレバー式になり、ファインダー倍率も0.8倍まで引き上げられ、かなり使いやすいRF機となっていました。

このminolta-35IIBを入手したのは、ミノルタ(千代田光学)のライカLマウントレンズであるSUPER ROKKOR 1:2.8 f=45mmを装着してミノルタ(千代田光学)同士の組み合わせの姿を楽しんでみたいと思ったからなんです。
なかなか美しい組み合わせだな、と一人で感心しています。

ただ、実際には、SUPER ROKKOR 1:2.8 f=45mmはminolta-35 I型の標準レンズで、minolta-35IIBの標準レンズとしてとしてはSUPER ROKKOR 50mm F1.8が用意されていました(*2)。 でも美しいので良しとしませんか。
minolta-35IIBを入手当時は動いていたのですが、何度もシャッター切るうちにシャッターが閉まらなくなるという状態になってしまいました。そのうち分解してでも直そうかと思っていますが、どうなることやら。

(注) 一部のHPや書籍では、minolta-35IIBを、minolta35シリーズで初めてライカ判(24×36mm)になった機種として紹介していますが、実際には画面サイズは24×34.5mmです。24×36mmにできなかったのはカメラ内の「スペースの関係」とのことです。(*2)

参考文献
(*1):「ミノルタ35のすべて」『ミノルタカメラのすべて エイムック735』枻出版社、2003年9月30日発行、pp151-153
(*2):小倉敏布「ミノルタ35用ロッコールレンズとそのころの舞台裏」『カメラレビュー クラシックカメラ専科 58』朝日ソノラマ、2001年3月25日発行、pp.56-61


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