Mars&Jupiter

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エネスコの管弦楽組曲を聴きながら横浜から星川まで

2007-08-14 05:42:52 | 古典~現代音楽バルカン地域編
昨日は横浜から星川まで歩いた。
途中歩きながら聴いた曲は1881年生まれのエネスコ。
管弦楽組曲第1番と第2番、そして演奏会用序曲を聴いた。

管弦楽組曲第1番は、初期の作品で1903年に作曲された。
第1曲プレリュードは弦のユニゾンで終始演奏され、
他は打楽器が加わり、ルーマニア風の旋律が印象的である。
第2曲はレントのメヌエットで、
ロマンティックな旋律とオーケストレーションからは、
ブラームスからの影響も感じさせるところもある。
第3曲の間奏曲は、フランス音楽からの影響を感じる。
最後にフルートが奏する旋律が印象的だ。
第4曲フィナーレは、活気あふれる合奏から始まる。
時々舞曲風であるが、最後は全合奏で華やかに終わる。

管弦楽組曲第2番は、1915年に作曲され、
新古典主義的な傾向を示す作品である。
第1曲序曲は対位法風の旋律の扱いに、
バッハ風な形式からの影響を感じさせる。
第2曲サラバンドは、バロック的な様式の中で、
ルーマニア的な旋律が顔を出している。
第3曲ジークは、軽快な曲で、舞曲風である。
第4曲メヌエット・グラーヴェはおごそかな感じで、
ゆったりと始まるが、演奏時間はこの中で最も短い曲である。
第5曲アリアは情緒に富んだ曲で、
フルートの吹く旋律から始まりオーボエ、クラリネットなど
木管楽器や金管楽器が歌うような旋律を奏でていく。
第6曲ブーレーはその前の5つの曲とは曲想が違い、
華やかな曲で、プーランクなどの音楽を思わせる。

演奏会用序曲は強烈な個性が溢れる1948年の作品。
最初の方で、ルーマニア的な部分を感じさせながらも、
曲は思いもよらない展開へと進んでゆき、
厳しい雰囲気の中、全合奏で終わる。
エネスコの音楽も様々な作曲家の影響を受けながら、
時代の流れの中、変遷を遂げているんだなあ。
そんなことを感じさせる3つの管弦楽曲であった。
コメント
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