Mars&Jupiter

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トムソンの組曲「河」を聴きながら希望が丘駅から西谷駅まで歩く

2007-08-20 13:41:03 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日は歩く時間がなかったので、
今日午前に希望が丘駅から西谷駅まで歩きました。
日差しが強いので、途中水分補給をしながら歩いた。
今日からはアメリカの管弦楽曲について触れたいと思う。
今日ウォーキングの途中で聴いた曲は、
1896年生まれのヴァージル・トムソンの作品。

組曲「河」は、記録映画に使われた音楽を、
演奏会用の組曲に直したもので、
民謡を用い、親しみやすい音楽になっている。
第1曲の古き南部では、色々な民謡が使われ、
バンジョーの楽器や進軍ラッパも登場し、
南北戦争が起きた時代を回想させる。
ホルンが「結んでひらいて」の節を
演奏するのがおもしろい。
第2曲ミシシッピ谷における産業の発展では、
「しあわせなら手をたたこう」の節が、
トランペットに現れたりし、突然不協和音になったり、
ハンマーの音などが聴こえたりするが、それは、
この地域が工業化していく様子を描写しているのだろう。
第3曲土地の侵食と洪水では、
物悲しい旋律がオーボエによって奏される。
工業化による環境破壊を嘆いているようでもある。
といいながらも、後戻りのできない現実の世界を
不協和音が表現しているようでもある。
第4曲終曲では、第1曲の旋律も登場させながら、
壮大なスケールの音楽が築かれていく。

一方、組曲「平原を耕す鋤」でもブルースなどの
民衆の中に浸透した様々な音楽が登場する。

親しみやすい民謡などを使いつつ、
一瞬雑音とも思えるハンマーなどの機械的な音を
音楽の中に加えるところが、彼の特徴なのだろう。
きっとこの辺は、パリ留学時代に交遊した仲間からの影響だろう。
特にサティの音楽を愛していたことを考えると、
サティのバレエ「パラード」などの音楽から
影響を強く受けたようにも思えるのである。
それにしても、工業化などによる環境の変化を
取り上げて音楽にする作曲家としてはおもしろい存在だ。
コメント
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