Mars&Jupiter

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マクダウェルの組曲第二番「インディアン」を聴きながら

2007-08-21 22:56:26 | 古典~現代音楽北アメリカ編
今日は、横浜駅から星川駅まで歩いた。
途中で聴いた曲は、1860年生まれのマクダウェルの作品。
彼は、ニューヨークで生まれ、10代にフランスに渡り、
CDの解説書によるとピアノと理論をパリ音楽院で学んだようだ。
その後ドイツへ行き、フランクフルトの音楽学校に入った。
そこでは、ヨアヒム・ラフに作曲を学んだようである。
1884年にマリアン・ネヴィンズと結婚し、
1888年にはアメリカに戻り、ボストンにしばらく移り、
そこでピアノ協奏曲第二番を初演した。

組曲第二番「インディアン」は、1895年に作曲された。
第1曲「伝説」では、インディアンの旋律に基づいているようで、
イロコイ族やオジブウェー族の曲を主題に用いているようだ。
悲劇的な感じの曲であるが、民族主義的な感じは受けない。
第2曲「愛の歌」は、アイオワ族の旋律を使っているようである。
ロマンティックで、ドヴォルザークの新世界を思わせる。
第3曲「戦いの時」ではイロコイ族の頭皮の踊りを使っているようだ。
インディアンが戦いの時の戦利品として相手の頭から
頭皮を剥ぎ取る風習があったことが関係している。
ここでなぜかドヴォルザークっぽい世界が感じられる。
第4曲「挽歌」はカイオワ族の女性の嘆きの歌から
主題が採られているようで、悲痛さを漂わせている。
第5曲「村の祭り」は、軽快でフィナーレらしい曲だ。
第1曲の「伝説」の旋律が使われるが、
最後の終わり方は、ドヴォルザークに似ている。

ドヴォルザークは交響曲第9番「新世界」を
1893年に初演したのだが、
その初演から4年後の1896年にマクダウェルは
この組曲第二番「インディアン」の初演を行った。
マクダウェルのいいところは、その主題としたのが、
実際のインディアンの旋律を使ったことだろう。
イロコイ族やオジブウェー族、カイオワ族、アイオワ族などの
旋律を使っていることだが、
聞いた感じはヨーロッパの音楽の方が優勢である。
でも、このようにインディアンの音楽の良さを
音楽にしただけでもマクダウェルの果たしたことは、
大きい業績なのかもしれない。
コメント
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