Mars&Jupiter

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マルティヌーの弦楽四重奏曲第4番を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2007-08-08 06:04:06 | ボフスラフ・マルティヌーの作品
昨日は横浜から和田町まで歩いた。
途中歩きながら聴いた曲は、
マルティヌーの弦楽四重奏曲第4番などである。

前回に続き室内楽曲のジャンルになるが、
マルティヌーの音楽について触れる場合、
弦楽四重奏曲の数々も外すことのできないだろう。
7つの弦楽四重奏曲があるが、
そのうち昨日聴いたのは第4番、第5番など。
交響曲とはまた違った彼の音楽の世界を知ることができる。

第4番は、CDの解説書によると1937年の作品。
第一楽章はソナタ形式で書かれており、
ホ短調から始まり、最後に変ロ長調で終わる。
繰り返すリズミカルな伴奏にのり、民謡風な旋律が歌われる。
第二楽章は、スケルツォ楽章で、三部形式で書かれている。
中間部のトリオで抒情的なメロディが奏される。
第三楽章のアダージョはヴィオラの演奏から始まり、
ソナタ形式で書かれた穏やかな楽章だ。
第四楽章はチェコの民謡を使っているようだが、
曲はロンド形式の構成で書かれているようで、
一気に最後まで飽くことなく聴かせる。

第5番は1938年に書かれた作品で、
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポを聴くと
第4番よりさらに磨きのかかった作品となっている。
ただ作曲してのち20年近くも忘れ去られていたようだ。
第ニ楽章のアダージョはゆったりとした楽章であるが、
ヴィオラがピッチカートで刻むリズムが特徴的だ。
第三楽章のアレグロ・ヴィヴァーチェは、
バルトークの弦楽四重奏曲を思わせるように、
リズミカルであり、斬新さがある。
第四楽章では最初のゆっくりとしたレントのあとの
アレグロの部分からが聴きどころである。
最後は調性を保ちながら、持続した一音で力強く終わる。

マルティヌーらしさがでているのは1947年の第7番である。
「室内協奏曲」というタイトルのついているこの作品は、
新古典主義的な部分をみることができながら、
それまでの弦楽四重奏曲の世界を思わせる部分もあり、
二つがうまく融合している作品なのである。

マルティヌーは、幼い頃内向的な性格だったようだが、
7歳の頃からヴァイオリンを習い始め、その腕を上げ、
地元の弦楽四重奏団でヴァイオリン奏者を務め、
12歳には既に弦楽四重奏曲を書き上げている。
彼の作曲家としての創作の原点は、
まさにこの弦楽四重奏曲にあるんだろうなあと、
聴くたびになるほどと思うのである。
コメント
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