Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ドミトリ・ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調作品129を聴き、二俣川から西谷まで

2009-03-21 08:13:42 | ショスタコーヴィチの作品
昨日は、二俣川から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは1906年生まれのショスタコーヴィチの作品。
彼は有名な作曲家なので、略歴は省略する。
ヴァイオリン協奏曲第2番嬰ハ短調作品129は、1967年に作曲された。
オイストラフの60歳の誕生日を祝って作曲されたようだ。
今回のCDはオイストラフのヴァイオリン、コンドラシンの指揮、
モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏である。
第一楽章モデラートは、重々しい序奏に続き、
独奏ヴァイオリンが入って始まるソナタ形式による楽章である。
内省的な感じの曲で、書かれた作曲年代も関係するが、
交響曲第13番と同じようなスタイルで書かれており、似ている。
一方で交響曲第14番を予感させる室内楽的な響きもある。
独奏ヴァイオリンはその中を滑稽な感じで速い旋律を奏でる。
後半にカデンツァも用意されており、それが終わると、
深刻な音楽の雰囲気の中、ヴァイオリンはそれに
関係ないかのように軽快に旋律を奏でて最後静かに終わる。

第二楽章アダージョは、独奏ヴァイオリンから始まる。
やはり内面的で、どこか瞑想的で重々しい。
三部形式で書かれており、中間部にはカデンツァが置かれ、
荒々しく情熱的な部分もあり、そのあとは管弦楽も加わり、
最初のような重々しい音楽に戻り、最後はホルンが活躍し、
曲は独奏ヴァイオリンが入ったところで終楽章に切れ目なく入る。
第三楽章アダージョ-アレグロは、ロンド形式で書かれている。
冒頭のピアノと管楽器の掛け合いが面白い。
軽快で滑稽な感じのテンポの旋律が現れる。
このあたりは交響曲第14番に共通した部分を感じる。
途中カデンツァがあり、ヴァイオリン奏者の
技巧的な演奏をじっくり聴くことができる。
それが終わると最初の軽快で滑稽な感じの音楽が、
管弦楽全体で現れ、お祭りさわぎのような中で終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アレムダール・カラマーノフのピアノ協奏曲第3番「アベ・マリア」を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2009-03-20 05:53:02 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は、二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1934年生まれのカラマーノフの作品。
彼の略歴は交響曲編で触れたので、省略する。
ピアノ協奏曲第3番「アベ・マリア」は、1968年に作曲された。
今回のCDはウラディーミル・ヴィアルドのピアノ、
アントニオ・デ・アルメイダの指揮、モスクワ交響楽団の演奏による。
第一楽章アレグレットは、冒頭のトランペット・ソロに続き、
独奏ピアノが美しい旋律を奏で、それが終わると弦楽器が入り、
再び独奏ピアノが入るが、CDの解説書によると、
トランペット・ソロが奏でるのはリディア旋法であるようだ。
そのトランペットが吹く旋律は孤独感を思わせるもので、
続く独奏ピアノと管弦楽も過去への回想を感じさせるものである。
ピアノ独奏と、管弦楽、トランペット・ソロが交互に断片的に現れ、
いわゆる伝統的なピアノ協奏曲のスタイルとはだいぶ違う感じである。
ピアノが奏でる旋律は宇宙を感じさせるようで、
環境音楽のようにやさしく響き、神聖さをも感じさせる。

第二楽章ラルゴは、独奏ピアノによって始まる。
彷徨い続けるような独奏ピアノの迷走的な旋律に、
弦楽器から始まり管弦楽の伴奏がやさしく入るが、
独奏ピアノ中心にオスティナート風の旋律が展開される。
この短い第二楽章に続き第三楽章アンダンティーノは、
再び第一楽章の同じ雰囲気が戻り、そこでの主題を素材にしているようだ。
この作品はロシア人の母パウリーナ・セルゲイェヴナ・カラマーノヴァの
死をきっかけに、その死への哀悼という気持ちから書かれたようであるが、
この音楽はロシア的というよりアジアの民族音楽的な響きを持っている。
彼がクリミア生まれで、父がトルコ人であることも関係するのだろう。
独奏ピアノが弾く旋律は同じ音型を繰り返すオスティナート風のもので、
「アベ・マリア」という題名からしてもいえるのだが、
宗教的な響きを持った祈りのような音楽である。
後半になると管弦楽そして独奏ピアノは情熱的になり、
繰り返される音型をもとに大きな盛り上がりを見せていくが、
そのクライマックスが過ぎると徐々に静まっていくが、
繰り返される音型を独奏ピアノが弾き、最後消えるように終わる。
キリスト教に関する作品をカラマーノフは多く作曲したようで、
この作品もその一つであるようだが、そこにはアジア的な響きがあり、
よくじっくりと聴いてみると不思議な魅力を持った曲である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セルゲイ・プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番ハ長調作品26を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2009-03-19 07:05:44 | セルゲイ・プロコフィエフの作品
昨日は、二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1891年生まれのプロコフィエフの作品。
プロコフィエフは有名な作曲家なので、彼の略歴は省略する。
ピアノ協奏曲第3番ハ長調作品26は、1911年に曲の構想が考えられ、
1921年に作曲に取りかかり完成し、同年シカゴで初演された。
今回のCDはエフゲニー・キーシンのピアノ、アバドの指揮、
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるものである。
第一楽章アンダンテ-アレグロは、
木管楽器のやさしい響きから始まり、
弦楽器が加わった短い序奏のあと、独奏ピアノが入り、
プロコフィエフらしくピアノ・パートは技巧的であり、
軽快で荒々しい音楽が次々と展開される。
中間ではゆったりとしたロシア的で叙情的な旋律が現れる。
そのあと再び最初の軽快な旋律が流れ、
斬新な感じのリズムと生命感あふれる音楽で、
独奏ピアノの流れるような速い旋律とともに終わる。

第二楽章主題と変奏(アンダンティーノ)は、
とぼけたような行進曲風の旋律が管弦楽によって奏され、
ピアノが加わり、基本はこの主題に基づいた変奏となる。
ここでのピアノの超絶技巧的な演奏は印象的であるし、
斬新なリズム感覚はここでも聴くことができる。
ここでみせるキーシンの演奏はとても素晴らしい。
管弦楽とピアノの絡み合いはおもしろく、
さすがピアノをよく知っているプロコフィエフらしい。
第三楽章アレグロ・マ・ノン・トロッポは、
短い序奏に続き、独奏ピアノが入ってくる。
速いテンポの音楽は行進曲風でもある。
途中木管楽器がゆったりとした旋律を奏し、
弦楽器が加わり、ロシア的で叙情的な音楽になるが、
そのあと独奏ピアノが行進曲風に主題を奏し、
全体そのリズムが一瞬支配的となるが、
ロシア風の主題が再び現れ、盛り上がりをみせる。
そして再び速いテンポの音楽となり、
管弦楽とピアノとが激しく絡み合い、
フォルティッシモのユニゾンで最後は終わる。
それにしても改めてこの協奏曲を聴いてみたが、
傑作と言われるように完成度の高い素晴らしい作品だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ボリス・チャイコフスキーのチェロ協奏曲を聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2009-03-18 06:20:51 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は、二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは1925年生まれのボリス・チャイコフスキーの作品。
ボリス・チャイコフスキーの略歴は、
器楽曲・室内楽曲編で触れたので省略する。
チェロ協奏曲は、1964年に作曲され、1966年に初演されたようである。
作品はムスティスラフ・ロストロポーヴィッチに献呈されている。
1875年にビューローの指揮で、ボストンにて初演され大成功をおさめた。
今回のCDはロストロポーヴィッチのチェロ、コンドラシンの指揮、
モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏によるものである。
第一楽章アンダンテ-アレグロ-アンダンテは、
シリアスな感じの独奏チェロの響きで始まる。
それに弦楽器はそれに呼応し、金管楽器も加わる。
荒々しい管弦楽の音楽は緊迫感を持っており、
独奏チェロは苦悩や嘆きを表わしているようでもある。
音楽はやがて大きな盛り上がりをみせたあと、
いったん静まり、室内楽的な響きの中で、
独奏チェロが徐々に情熱的に旋律を奏で、
最後はショスタコーヴィチ風に激しく盛り上がって終わる。

第二楽章アレグレットは、風刺的なスケルツォ風の曲で、
金管楽器とチェロの対話するようなやりとりが面白い。
最初で登場する音型は様々な楽器に引き継がれる。
中間部は独奏チェロ中心にピッチカート奏法などもみせる。
そして再び最初の音型が登場し、ワルツ風にもみせながら、
滑稽で大袈裟に、そして皮肉を込めたようにチェロは奏し、
最後はあっけない感じで軽快に終わる。
第三楽章アレグロは、独奏チェロから始まる。
音楽は軽快に進み、その中でチェロは高度な演奏技術を
披露していくが、ここで見せるロストロポーヴィッチの
チェロ演奏のテクニックは素晴らしい。
ショスタコーヴィッチ風な部分も見せながら、
弦楽器はピッチカートで急がせるように音楽を進め、
それにあわせ軽快なテンポでチェロは最後まで旋律を奏していく。
第四楽章モデラート・ノン・トロッポ-アレグレットは、
金管楽器のファンファーレ風の音楽に続き、
独奏チェロが入り、やがて各楽器とのやりとりが続いていく。
舞踏的な音楽や、叙情的な部分など色々な要素が、
モザイク状に散りばめられ、独奏チェロが軽快に奏す中、
最後は打楽器や金管楽器などとともに
華々しい盛り上がりをみせて終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピョートル・チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23を聴きながら、星川から横浜まで歩く

2009-03-17 06:21:59 | ピョートル・チャイコフスキーの作品
昨日は、星川駅から横浜まで歩きました。
途中聴いたのは1840年生まれのチャイコフスキーの作品。
チャイコフスキーは有名な作曲家なので略歴は省略する。
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23は、1874年に作曲された。
1875年にビューローの指揮で、ボストンにて初演され大成功をおさめた。
今回のCDはアンドレイ・カヴリーロフのピアノ、ムーティの指揮、
フィルハーモニア管弦楽団の演奏によるものである。
第一楽章アレグロ・ノン・トロッポ・エ・モルト・マエストーソ-
アレグロ・コン・スピリートは、自由なソナタ形式で書かれている。
とても長大な楽章であり、ホルンの吹奏により始まる序奏は、
壮大で華やかであり、それにピアノが加わり、
独奏ピアノの独壇場となり、パワフルな演奏を聴かせてくれる。
主部ではウクライナの民謡などを使った主題をもとに提示される。
それぞれの主題は魅力的であり、叙情的であり、情熱的である。
展開部においても、独奏ピアノの活躍が際立っている。
カデンツァもピアノの魅力をたっぷり味わえるものである。
ロシア的な魅力を十分に持った楽章は、最後堂々と華やかに終わる。

第二楽章アンダンティーノ・センプリーチェは、
夜の幻想的な世界を描いたような美しい楽章で、
独奏ピアノ中心に展開する音楽は、室内楽的な部分も持っている。
三部形式で書かれており、中間部の速い部分は対照的である。
ピアノの魅力を十分に伝えるロマンティックな楽章である。
第三楽章アレグロ・コン・フォコは、ロンド形式で書かれている。
ウクライナ民謡をもとにした軽快で荒々しい音楽で始まる。
もう一つの主題もロシア的でメロディックで美しいが、
対照的なこれら主題が交互に現れ、
独奏ピアノもそれに合わせて表情を変えていく。
最後は壮大なクライマックスへと向かっていき、
情熱的に盛り上がり、軽快にそして華麗に終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする