帯広から足寄国道(国道241号線)を北上して十勝平野を抜けて足寄町へ入り、大きく曲がって坂を下ると芽登集落にさしかかります。ここで道道88号線に入って置戸方面へ15km程北上すると「芽登温泉」と書かれた看板が目に入るので、それに従ってダートの林道(ヌカナン林道)を3~4キロ進めば、今回紹介する「芽登温泉」に辿りつきます。周囲には原生林以外なにもない、まさに大自然のど真ん中にいることを感じさせてくれる質素な一軒宿です。
お風呂は玄関を入って左側へ進むとあります。浴室にはカランが4ヶ所。明るく清潔感があるタイル貼りの内湯の浴槽からは、まるで川のようにザーザーとお湯が溢れ出ています。浴槽は大小ふたつに分かれており、小さいほうは温度はやや熱めで、大きな方は適温でした。いずれにもとても綺麗に澄んだお湯が注がれています。
この温泉の目玉は開放感溢れる混浴の露天風呂(女性専用の露天風呂もあるようです)。岩を組んだ大きな円形の湯船となっており、3つの湯口からふんだんに源泉が掛け流されています。目の前を流れるヌカナン川からはせせらぎの音が耳に優しく届き、また川面を吹く風がお湯で火照った体を程よく冷ましてくれるので実に爽快です。建物に背を向ければ視界に入るのは広い空、そして針葉樹林と川の流れだけ。雄大な自然を感じながら新鮮なお湯を満喫することが出来るでしょう。視線を川上の方へ遣ると、河原に小さな小屋が建てられており、そこからホースがこちらへ伸びているのが判るので、おそらくその小屋に源泉があるものと思われます。
お湯は無色澄明で、ほんのり苦味を帯びたタマゴ味とタマゴの匂いが感じられました。弱めながらつるつるすべすべとした浴感も得られます。なお匂いに関してですが、露天では上述のようにタマゴの匂いでしたが、内湯ではどちらかというとタマゴというより噴火口で嗅ぐ硫化水素臭に近い匂いが感じられました。
林道の奥にぽつんとある山の中の一軒宿ゆえに、車がないと来られませんが、帯広から余裕で日帰り圏内の距離にありますので、存分に自然の開放感を得たいときにはおすすめの温泉です。
源泉があると思われる小屋
単純硫黄泉
58℃ pH8.4 約230L/min(自然湧出) 成分総計270.961mg/kg
北海道足寄郡足寄町芽登2979 地図
0156-26-2119
ホームページ
10:00~17:00は無料休憩室が利用可
500円
シャンプー・ドライヤーあり
私の好み:★★★