温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

板子塚温泉 スパウッド観光ホテル

2021年12月04日 | 青森県

(2020年11月訪問)
前回に引き続き青森県下北半島の温泉を巡ります。前回記事で取り上げた下風呂温泉は、斧のような形をした下北半島の斧刃の上辺に位置していますが、今回訪ねる「スパウッド観光ホテル」は斧刃の下辺に当たる陸奥湾岸の旧川内町にあり、町の中心部から県道46号線「かもしかライン」でちょっぴり山側へ入ってゆくと、上画像の大きな建物にたどり着きます。さすが林業会社が運営しているだけあり、ご当地特産のヒバ材を多用した立派な建物です。


建物の中は吹き抜けになっており、外観同様に館内もヒバ材が多用されています。私が訪ねたのはちょうどお昼時だったのですが、この吹き抜けの館内には美味しそうな匂いが漂っており、どうしたものかとその発生源の方を見てみますと、1階の食堂でお客さん達がランチを召し上がっていらっしゃいました。お風呂に入らず食堂のみの利用も多いようです。なおこちらでは宿泊もできますが、今回私は日帰り入浴利用で伺いました。


湯銭を支払い、通路を進んで浴場へ。
こちらの施設には浴場が2種類あり、片方には露天風呂があって他方には無いそうです。一週間ごとに男女の暖簾を入れ替えているそうで、訪問時には右側のお風呂に男湯の暖簾がかかっていました。さて、この右側のお風呂に露天風呂は付いているのでしょうか。


脱衣室は綺麗にお手入れされており、ロッカーや洗面台、エアコンなども完備されていて、気持ちよく使えました。なおこの室内に掲示されている表示によれば、温泉はかけ流しであるものの、高温のために加水されているとのことです。


残念ながら右側のお風呂に露天風呂は付帯していませんでした。浴室内にはシャワー付きカランが並ぶ洗い場の他、大小1つずつの温泉浴槽、サウナ、そして水風呂などが配置されています。
小さな浴槽は2~3人サイズで、かなり熱めの湯加減となっている一方、大きな浴槽は10人以上は入れそうなキャパを擁し、湯加減は入りやすい適温が維持されていました。両浴槽ともタイル張りながら、縁にはヒバ材が使われ、見た目に優しく温かな印象をもたらしています。大きな浴槽ではジェットバスが稼働しており、常連さんが次から次に気泡を腰や肩に当てて疲れを癒していました。

お湯は無色透明でほぼ無味無臭ながら、硫酸塩泉的な薬味感と少々の引っ掛かり浴感が得られます。分析表によれば、湧出時の知覚的特徴として「微白色透明・微塩味微渋味無臭」、試験室においては「微課褐色透明・微渋味無臭」と記載されており、どうやら源泉のお湯は何かしらの色を呈しているらしいのですが、浴場の手前でろ過した上で浴槽へ供給しているんだそうです。温泉マニア的には源泉そのままのお湯に是非入ってみたいものですが、このお風呂を銭湯代わりに使う地元の常連さんにとっては、色付きのお湯より透明なお湯の方が使い勝手が良いでしょうから、一見の客より常連を重視するのはごく自然なことでしょう。上述したようにろ過したお湯に加水した上で2つの浴槽へ供給しているのですが、私個人としては熱い小さな浴槽の方がお湯の状態が良いように感じられました(あくまで個人的感想です)。

常連さんが続々やってきては、汗を流して湯船に入り、気持ちよさそうな表情を浮かべていました。地元の方にとっては銭湯のような感じで愛されている施設なんですね。次回訪問時は露天風呂がある方にも入ってみたいものです。


ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉 52.9℃ pH7.20 513L/min(動力掘削) 溶存物質4.130g/kg 成分総計4.177g/kg
Na+1030mg(72.35mval%), Ca++:234.2mg(18.88mval%),
Cl-:563.1mg(26.87mval%), SO4--:1918mg(67.58mval%), HCO3-:195.0mg(5.41mval%),
H2SiO3:59.4mg, HBO2:46.0mg, CO2:46.4mg,
(平成26年4月25日)

青森県むつ市川内町板子塚28
0175-42-3333
ホームページ

日帰り入浴6:00~22:00
450円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★+0.5
コメント
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