peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

岩手県立花きセンターの花々 その49:キミノバンジロウ(黄実のバンジロウ)

2005年12月29日 | Weblog

岩手県立花きセンターの「研修温室」にある「キミノバンジロウ」と書かれた植物が果実をつけていました。名札には、「キミノバンジロウ Psidium Cattleianum var.Lucidum フトモモ科」と記されていました。

キミノバンジロウ(黄実のバンジロウ)フトモモ科 プシジウム(バンジロウ)属
Psidium cattleianum var.Lucidum
キミノバンジロウの英名は「イエローストロベリーグァバ(yellow strawberry guava)」と言い、「テリハバンジロウ/ストロベリーグァバ(Psidium Litorale var.langipes)」の変種とみなされている。別名:キミノバンザクロ(黄実の蕃石榴)

 「テリハバンジロウ(ストロベリーグァバ)」は、ブラジル(アメリカ熱帯雨林気候区)原産の低木または6~7mになる高木で、幹は平滑で灰褐色。葉の長さ5~10cmぐらい、革質で厚く光沢がある。花は白色で直径2~3cm、果実は直径3~4cmの淡緑色の球形で熟すと黄色になり、イチゴに似た風味がある。果肉は黄白色で「ストロベリーグァバ」とも呼ばれている。果実は生食するほかジュースやジャムに利用される。

しかし、イエローストロベリーグァバの方が果実が大きく(16~30g程度)、風味も勝ると言われている。
 http://www.sebg.co.jp/curator/archives/2005/09/post_127.html

しかし、「ストロベリーグァバよりも多汁で薄味、糖度が低い(9度前後)ためか酸味が強く、果肉の繊維が多かった」等の理由で、「ストロベリーグァバの方が美味しかった。」という意見もある。
 
 http://www.geocities.co.jp/nettaikajyu/yellowatrawguava.html

なお、キミノバンジロウの花や果実の画像は、下記のWebページに掲載されています。
http://3.pro.tok2.com/~kasya/hanaka/kiminobanjirou01.html
 
http://www.skogs-mulle.org/Park-Guide/020817/020817-2-S.htm

岩手県立花きセンターの花々 その48:グァバ/バンジロウ/プシジウムの果実

2005年12月29日 | Weblog

 岩手県立花きセンターの「研修温室」に、「グァバ」と書かれた植物が果実をつけていました。名札には、「グァバ Psidium guajava L. フトモモ科 原産地:熱帯中央アジアETC.」と記されていました。


グァバ/バンジロウ/プシジウムフトモモ科 プシジウム(バンジロウ)属
 Psidium guajava L.
 グァバは熱帯アメリカ原産のフトモモ科(Myrtaceae)プシジウム属(Psidium)の亜熱帯植物ですが、ペルー、ブラジル、メキシコ、アジアなど熱帯各地で広く栽培されている。日本では「バンジロウ属」とも表記し、「Psidium」は「プシデューム」とか「プシジュウム」とも書くようです。

 プシジウム属(バンジロウ属)は、熱帯・亜熱帯アメリカ、西インド諸島に約150種ほど自生しているといわれており、「グァバ」の名で知られる熱帯果樹。高さ3~5mの常緑低木または10mぐらいにもなる常緑小高木で、樹皮はサルスベリのようにすべすべしている。食用果実として栽培される品種は耐寒性が強く、摂氏5度以上あれば生育するので、日本本土の暖地でも多くの栽培されているという。

 葉は長い楕円形の単葉で対生し、花は葉腋に2~3個の白色の大輪をつける。花後に直径3~9cm、長さ4~12cmぐらいの淡緑色で球形か卵形、もしくは洋梨形(品種によって違う)の果実をつける。先端には萼がついている。果皮は熟すと淡黄色や淡紅色になるが、果肉は、白、黄、ピンク、赤色と品種により様々で、味も甘いものから酸味が強いものまである。そして果実の中には直径5mm程度の堅い種子が多く含まれている。果実はジャムやジュースにされるが、熟した果実は芳香が強く、甘酸っぱいトロピカルな香りがするという。沖縄では年中果実が採取されるが、一番収穫量が多いのは8~9月とか。
 
 古代インカの人々は、グァバを「聖なる木」として栽培していたが、16世紀初頭にスペイン人の侵略によりヨーロッパに渡り、そこから世界中に広がったとされている。沖縄には18世紀初頭に伝来したという。

 グァバの果実や茎、根、葉は、古くから日本の沖縄県や台湾などでは糖尿病、下痢、歯痛、口内炎、胃潰瘍などに効果があるとされて用いられてきたといい「バンジロウ」とか「バンザクロ」「バンセキリュウ」「バンシルー」とも呼ばれているが、漢名の「蕃石榴」に由来しているようです。漢方ではグァバの果実、茎、葉などを乾燥したものを「バンセキリョウ」と呼んでいるとのこと。

 なお、下記のWebサイトには、グァバの花と果実の画像が掲載されています。

 http://www.geocities.co.jp/PowderRoom/4514/guava.html