peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

冬のクマザサ(隈笹)

2009年01月28日 | Weblog


12月2日、北上市の詩歌の森公園を散策したとき、きれいに隈取りされた「クマザサ(隈笹)」を見つけました。この白い隈取りは冬になって寒くなると鮮やかに現れ、夏場は緑葉になるそうです。


クマザサ(隈笹)イネ科 ササ属 Sasa veitchii var.veitchii
冬になると葉のふちが枯れ、白く(または黄色く)隈どったようになるのでこの名がある。「熊笹」と思っている人が多いが、正しくは「隈笹」である。

耐寒性常緑宿根草で冬葉のくっきりした隈取りが美しいので庭園の植え込み、グランドカバーなど観賞用に広く植えられているが、京都の鞍馬山や大原などには自生しているという。根もとでまばらに枝分かれして、高さ1~1.5mになる。

 茎(稈)は節と節の間より長い竹の皮に包まれ、竹の皮には長い毛がある。枝は節から1個ずつ出る。葉は枝先に4~7個ずつつき、長さ10~25cmの長楕円形で、先は急に尖り、基部は丸い。分布:本州(京都府)

 なお、学名の「Sasa」は、日本名の「ササ(笹)」に由来するという。また、「ササ(笹)」と「タケ(竹)」の相違点は、「タケ(竹)」は成長するにつれて途中の段々部分[稈(かん)]の「皮」が落ちてなくなるもので、「ササ(笹)」は稈の「皮」がいつまでたっても残っているものとのこと。

キヅタ(木蔦)

2009年01月28日 | Weblog
一関市東山町長坂のキヅタ(木蔦) 2008年1月4日


2008年1月4日(金)、一関市東山町長坂字久保の農家の屋敷沿い
に「キヅタ(木蔦)」が実をつけていました。山も野原も里も雪に
覆われている中で、常緑の葉が美しく見えます。





一関市東山町のキヅタ(木蔦)の花と実 2005年9月30日


2005年9月30日、一関市東山町長坂字東本町のJR大船渡線のガード下
の岩場に咲いていた「キヅタ(木蔦)」の花が、11月10日には実を結
んでいました。これから黒く熟すのでしょう。




キヅタ(木蔦)ウコギ科 キヅタ属 Hedera rhomdea
山野に生える常緑のつる性木本。常緑なので「フユヅタ(冬蔦)」
の名もある。茎から多数の気根を出して木や岩などに這いのぼる。

葉は互生し、長さ3~6cmの菱形状卵形で、表面は光沢がある。若い
枝の葉は3~5つに切れ込む。

花期は10~11月。黄緑色の小さな花が直径3cmほどのボール状に集ま
ってつく。花は直径4mmほど。果実は直径6~7mmの球形で、翌年の春
に黒く熟す。

 キヅタの仲間は、実生では時間がかかるので挿し木で増やす。
 分布:北海道(南部)~沖縄

ヤブコウジ(藪柑子) 2009年1月21日

2009年01月28日 | Weblog
一関市中央町のヤブコウジ(藪柑子)
2009年1月21日




2009年1月21日(水)、一関市中央町にある民家の小さな庭に植えら
れたヤブコウジ(藪柑子)が、赤い球形の実をつけていました。



ヤブコウジ(藪柑子)ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
Ardisia japonica
山地の木陰によく群生し、高さ10~40㎝ほどになる常緑小低木。匍匐
茎で地被状に地面をおおい、地下茎を伸ばして殖えるので、大木の下
植えにしたり、鉢植えにされる。日陰に耐えるグラウンドカバー材料
としてよく利用される。

葉は常緑、3~4枚が輪生状に互生し、長さ4~13㎝の長楕円形で、縁
に細かい鋸歯があり質はかたい。

7~8月、葉や鱗片葉の腋から花序を出し、直径5~8㎜の花を散形状に
2~5個下向きに開く。花冠は乳白色で5裂する。雄しべは5個。雌しべは
1個。果実は直径5~7㎜の球形で、10月頃赤く熟す。

葉形や葉色などの変化が大きいので、江戸期から選抜された多くの品
種が生まれている。特にヤブコウジ特有の葉形の変化がおもしろく、
「縮緬cv.Chirimen」や「東雲cv.Shinonome」「枇杷錦cv.Biwanishiki」
「紅雪錦cv.Kousetsunishiki」「御代錦cv.Miyonishiki」「三保の松
cv.Mihonomatsu」など、斑入り品種も多く栽培されているという。

[栽培]乾燥には弱いので注意が必要。繁殖は地下茎、挿木。

分布:北海道(奥尻島)、本州、四国、九州、朝鮮南部、中国、台湾。

ヤブコウジ(藪柑子)の赤い実

2009年01月28日 | Weblog
一関市釣山公園のヤブコウジ(藪柑子)の赤い実
 2008年1月11日










2008年1月11日(金)、一関市の釣山公園に行きました。夜のうち降り
続いた雪をかぶって真っ白になっていましたが、「清庵野草園」に植え
られた「ヤブコウジ(藪柑子)」が真っ赤な実をつけていました。






盛岡市マリオスのヤブコウジ(藪柑子)の紅い実
 2007年2月7日



2007年2/7(水)、盛岡市盛岡駅西通二丁目9番1号にあるマリオス
(盛岡市民文化ホール)4階の展示ホールで開催中の”無言館所蔵作品
による戦没画学生「祈りの絵」展”を妻と共に観に行ってきました。
このビルの2階あたりの外側に植えられたヤブコウジ(藪柑子)が、
紅い実を付けていました。











岩手県立博物館のヤブコウジ(藪柑子)の紅い実
 2005年11月3日




画像は、2005年11月3日、岩手県立博物館(盛岡市)の構内で写し
たもの。
ヤブコウジ(藪柑子)ヤブコウジ科 ヤブコウジ属
 Ardisia japonica
山地の木陰(樹林の中など)に生える常緑小低木で、庭園樹としても
よく栽培され、多くの園芸品種があるという。日本庭園の根じめや正月
用の寄せ植え(鉢植え)などにも利用されている。

地下茎を伸ばして繁殖するので群生することが多い。茎は直立し、高さ
は10~30cmになる。葉は互生し、長さ3~10cmの長楕円形で、厚くて光沢
がある。茎の上部に1~2段輪生状につく。

7~8月、葉のつけ根に直径6~8mmの白い花を下向きにつける。果実は直
径5~7mmの球形で秋(11月頃)赤く熟す。
同属種に「カラタチバナ」がある。

 分布:北海道(奥尻島)、本州、四国、九州、朝鮮、台湾、中国