2009年12月24日(木)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原字頭無)の「花の館温室」の「南緯40度温室」を入るとすぐの所に植えられたニューギニア・インパチェンスが濃いピンク色の花を沢山咲かせていました。
本館のそばにある研修温室のニューギニア・インパチェンス
ツリフネソウ科 インパチェンス(ツリフネソウ)属 Impatiens:は、南アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドを除くアジアとアフリカの熱帯を中心に、世界各地に850種ほどが分布するが、分類上の見解の相違がある。属名は「忍耐できない」の意で、熟した蒴果に触れると、種子を弾き飛ばす性質による。英名はBalsam,Touh-me-not。
ニューギニア・インパチェンス Impatiens ×hawkeri(=New Guinia Hybrids):1969年に、アメリカ農務省とナーセリーの合同探検隊が、パプア・ニューギニアで収集したインパチェンス・ホウケリ I.hawkeriをはじめとする多くの原種から育成された園芸品種の総称。特にアイオワ大学で育成された品種群に、この名がつけられた。草丈が高く、生育旺盛で、葉が大きく細長で、中肋に赤や淡黄色の斑入り品種も多い。花色は赤、赤紫、橙、桃色など豊富で、直径5~7cmを超える巨大輪もある。現在も国内外の種苗会社で育種が盛んに行われ、その結果、初期の品種に比べて耐寒性も増し、夏の暑さにも強く、鉢物、花壇両方に利用できる。また、鉢花は周年を通して人気がある。
園芸品種に、花が橙赤色の’チッカソー’cv.Chickasaw、赤紫色の’ポラリス’cv.Polaris、淡桃色で濃赤目の’リゲル’cv.Rigel、橙色の’サテライト’cv.satelite、濃紅桃紫色の’シリウス’cv.Sirius、ソフトピンクで白目の’サザンクロス’cv.southern Cross(以上は全て葉に黄色斑が入る)、’ハンク’cv.Hanko、サターニア’cv.Saturnia、’イシス’cv.Isis、’カルーセル’cv.Carousel、’ライラ’cv.Leilaなどがある。
栽培管理:生育適温は18~20℃で、低温期の移植を嫌う。根の発育がよいので、鉢が小さいとすぐ根詰まりを起こす。梅雨期は高温多湿で腐ることがあるので、プランター植えのものは注意を要する。鉢植えでは、有機質を多量に配合した通気性のよい用土に植え、切れ目なく追肥を与えるとよい。10℃以上あれば冬も花が楽しめる。ハダニの防除を心がける。水分の要求はきわめて高い。挿し木で殖やすが、多くの品種は農林水産省に品種登録されており、種苗法によって拘束され、生産のための繁殖は無断で葉できない。花期:周年。[以上、山と渓谷社発行「山渓カラー名鑑・観葉植物」&「同・園芸植物」より]