2010年1月29日(金)、龍澤山善龍寺(一関市東山町長坂字里前)のすぐ近くにある「岩手名水20選」の大清水(おおすず)の所に、オオハクチョウ(大白鳥)の一家と思われる群が水草を食べたりして羽根を休めていました。この場所は、砂鉄川に架かる現在改築工事中の生出橋(おいでばし)から上流に70mほどの所で、昔から清水が湧いていたようです。
成鳥と同じぐらいになった幼鳥。全体が胚褐色で、嘴の基部は白っぽい。この個体は肩羽に白い羽が出てきた。
オオハクチョウの脚には、水かきがあり、黒い靴下を履いているようです。
オオハクチョウ(大白鳥) カモ目 カモ科 Cygnus cygnus :Whooper Swan
成鳥は全体が白く、体長140cmほど。頸は長く、陸に立つとダイサギと同じくらいの背丈だが、本種は体のわりに足が短めで体は太い。サギ(鷺)類は頸と体がずっと長めで細い。オオハクチョウの嘴はコハクチョウと比べて黄色の部分が大きくて、黒色の部分へ食い込んでいるが、黄色と黒色の入り方には個体変異がある。幼鳥は全体が灰褐色で、嘴の基部は白っぽい。
時期:冬鳥。環境:湖沼、河川、内湾、河口など。行動:9~10月に主に千島列島経由で北海道東部へ入ってきたものが、徐々に本州まで南下する。越冬地では餌付けしているところが多い。大半は朝の10時頃までにはねぐらから水田などの採食場へと飛んで行き、午後3時頃に帰ってくる。食物は水草やその根、青草、落ち穂など植物質のものが多い。十分に食べると頭を背に乗せて休息する。
鳴声:甲高い大きな声で「コォー」と一声、または続けて鳴く。雌雄のディスプレイのときには激しく鳴き交わす。そのほか「ココココ」と鳴く。特徴:雌雄同色。水面上では胸から上が出ていて頸が長い。全体に白色だが、胸から上が錆色のものがいる。これは、繁殖地や越冬地で、鉄分が多い湿地などに頸を突っ込んで採食したときについた色。コハクチョウ(小白鳥)やカモ(鴨)類の中にも同じ汚れのついているものがいる。[以上、山と渓谷社発行「山渓ハンディ図鑑7・日本の野鳥」より]