2010年5月21日(金)、一関市街地の民家の庭に植えられているボタン(牡丹)が咲き始めました。磐井川沿いの道を歩いていたら、住宅が立ち並んでいる所に未だ田んぼが残っていて、真昼だというのに蛙の鳴き声がにぎやかでした。
ボタン(牡丹) ボタン科 ボタン属 Paeonia suffruticosa
落葉低木。別名:フウキソウ(富貴草)、ツリーピオニー。「立てば芍薬、座れば牡丹」というように、ボタンの花は柔らかな葉の茂みの中に座っているかのように低くゆったり咲き、芳香を放つ。開花は5月、その年伸びた枝先に直径15~20㎝の大輪の花を1個つける。野生に近いものは花弁が5~8枚だが、広く栽培されているのは八重咲き、千重(ちえ)咲き、万重(まんえ)咲きで、花色は淡紅、紅、紅紫、白、黒紅、黄、紅のぼかし入りなど。約50の園芸品種が主流。
高さは約2m、樹形はよく分枝して横に張る。原産地の中国では古くから、幹を薪に樹皮を薬用としてきたが、観賞用に植えられたのは5世紀ごろという。唐代に大流行し、万重咲きなど多様な中国品種群が作られ、詩や絵画の題材、文様にも登場しはじめた。日本へは平安時代に薬用として渡来し、江戸時代には八重の平咲き型など160を超える品種が作られた。また、欧米でも19世紀後半から改良が進み珍しい黄花品種の作出にも成功している。[講談社発行「身近な花の名がわかる写真1089点 野の花・街の花(監修:長岡 求)」より]