2012年8月29日(水)、一関市東山町長坂字町の県道19号(一関大東)線沿いにある民家の花壇に植えられているキクイモ(菊芋)と思われる植物が、キクに似た黄色い色の花を沢山咲かせていました。
キクイモ(菊芋) キク科 ヒマワリ(ヘリアンサス)属 Helianthus tuberosus
和名は、花が菊の花に似ていて、地中に生姜(しょうが)に似た大きな塊茎(こんけい)をつくることによる。塊茎はイヌリンという多糖類を多く含む。イヌリンは果糖、アルコールの原料になる。
北アメリカ原産の多年草で、江戸時代末期(1859年)に渡来した。戦時中に加工用、飼料用などに各地でよく栽培され、終戦直後は、この芋を味噌漬けにしたり、煮て食べたりしたが、現在はあまり栽培されていない。ときに畑のすみや山麓などに野生化して残っているものが見られるが、都市周辺ではあまり見られなくなった。北海道には多いようである。
茎は高さ1.5~3mになり、葉と共にザラザラする。下部の葉は対生、上部のものは互生し、卵形または卵状楕円形で、基部は葉柄に流れて翼となる。<strog></strog>
9~10月、茎の上部で多数枝分かれして、その枝先に黄色の頭花を1個ずつつける。頭花は直径6~8㎝で、内側には筒状花(とうじょうか)が多数集まり、まわりには10~20個の鮮黄色の舌状花が1列に並ぶ。総苞は半球形で、総苞片は普通3列に並び、上半部は反り返る。果実はできにくい。
北アメリカ原産の多年草で、キクイモによく似ているが、塊茎が小さくて役に立たないことから「イヌキクイモ(犬菊芋)」と名付けられたものもある。
イヌキクイモ(犬菊芋) キク科 ヒマワリ(ヘリアンサス)属 Helianthus strumosus
キクイモによく似ているが、花期が早く、7月ごろに咲き始め、塊茎はごく小さいか、または無いことで区別される。頭花は直径6~8㎝で、舌状花は9~15個とキクイモよりやや少ない。また舌状花の先端がやや尖ること、総苞片が普通2列に並ぶことなどもキクイモとの区別点だが、区別するのはなかなか難しい。花期:7~8月。
[山と渓谷社発行「山渓ハンディ図鑑1・野に咲く花」&同「山渓名前図鑑・野草の名前(秋・冬)」より]
http://blog.goo.ne.jp/pea2005/e/8a26706c4f5f1998e4aa85159dcc7fe3 [peaの植物図鑑:一関市東山町のキクイモ(菊芋)]
http://blog.goo.ne.jp/pea2005/s/%A5%AD%A5%AF%A5%A4%A5%E2 [peaの植物図鑑:一関市田村町のキクイモモドキ(菊芋擬)/ヘリオプシス]