2015年5月9日(土)、一関市大東町大原の勤労者体育センターで岩手エビネ愛好会(小島忠一会長)の「第26回エビネ・山野草展」[5/9(土)~5/11(月)入場無料]が開催中でしたので観に行ってきました。単なる「山野草展」ではなく、「エビネ」が付いているだけに展示品の3分の2はエビネでした。私は、エビネはあまり興味がないので、山野草を重点的に撮ってきましたが、素晴らしいものが多いと思いました。
この時期の山野草展では定番のベニバナシャマシャクヤク(紅花山芍薬)ですが、ベニバナヤマシャクヤクの濃色種の’緋宝’と思われるものを含めて4~5鉢ほど展示されていました。
ヤマシャクヤク(山芍薬) ボタン科 ボタン属 Paeonia japonica
山地の落葉樹林内に生える多年草。高さ約40㎝、葉は2回3出複葉で小葉は楕円形で先が尖る。花は白色で茎頂に1個付き、上向きに開く。開いた花は2~2日で散ってしまいます。茶花としても利用され、よく栽培されています。国内に自生するボタン科は本種と同属のベニバナヤマシャクヤクだけです。花期:4~6月。分布:本州(関東地方以西)・四国・九州。
流通している濃紅色花は日本各地・中国(東北)・朝鮮半島などに分布する淡紅色のベニバナヤマシャクヤク(紅花山芍薬)の濃色選抜品。
栽培:開花まで日当たり、以降半日蔭、冬は棚下で管理する。生長期の水切れは禁物だが、過湿にも注意し乾き具合を見て灌水する。肥培しないと花付きが悪くなるので、春・秋に置き肥のほか液肥も与える。植え替えは早春の芽出し前か秋に、硬質赤玉土・硬質鹿沼土・軽石の混合土などで植える。増殖は株分けか実生で、実生は採り播きし開花までは5年を要する。
ベニバナヤマシャクヤク P.obovata:日本各地や朝鮮半島・中国(東北)に広く分布する。花色の他に、草丈がやや大きく50㎝程、開花期が5~6月と遅い、花柱が多く5本、などの相違点がある。
’緋宝’:ベニバナヤマシャクヤクの濃色種。開花期はベニバナヤマシャクヤクよりやや早い。[栃の葉書房発行「別冊趣味の山野草・山草図鑑」&同「育てる調べる・山野草2525種」より]