© ENCOUNT 健彦をかわいがる暢子(黒島結菜)と和彦(宮沢氷魚)【写真:(C)NHK】
【ちむどんどん】暢子の人生が大きく変わることに きっかけは沖縄への里帰り(ENCOUNT 2022/09/17 09:39)
黒島結菜が主人公・比嘉暢子を演じる朝ドラ 第24週の見どころ
女優・黒島結菜が主人公・比嘉暢子を演じるNHKの連続テレビ小説「ちむどんどん」(月~土曜、午前8時)。第23週までに、暢子の沖縄料理店の営業が再開し、客でにぎわい、賢秀(竜星涼)のある報告に家族、知人も驚く様子が描かれた。気になる19日から始まる第24週の見どころを探った。(※以下、ドラマの内容に関する記述があります)
暢子は無事に男の子を出産した。和彦(宮沢氷魚)とふたりで、健やかに育つようにと「健彦(たけひこ)」と名付けた。時は流れて1984年4月。暢子の店、「沖縄料理ちむどんどん」は多くの客でにぎわい、健彦は名前の通りすくすく元気に成長していた。一方、和彦は仕事で少し不満があるようで……。そんな中、連休を使って暢子たちは沖縄・やんばるに里帰りすることに。NHKによると、この里帰りがきっかけで暢子の人生は大きく変わることに……という展開という。
暢子の沖縄への里帰りがきっかけで人生が大きく変わるという。物語の終盤にもかかわらず、ヒロインの人生が大きく変わる展開とはいったいどういうことだろうか。気になるところだが、里帰りがきっかけで沖縄が舞台となることで期待したいこともある。これまでの舞台は暢子が働く店が中心だったが、きれいな沖縄の景色を届けてくれると作品の魅力がアップする気がするのだが。ENCOUNT編集部
NHK「ちむどんどん」第24週予告、歌子と智の“キス”に視聴者興奮「みんな待ってた」「このために朝ドラ見続けてきた」
(iza 2022/9/16 10:25)
第99話の場面から。砂川智(前田公輝)がお膳立てしてくれた、飲食店での歌三線の演奏に挑む、比嘉歌子(上白石萌歌)。(C)NHK
NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」(116~120話)の予告が16日、放送され、ヒロインの妹、比嘉歌子(上白石萌歌)と、幼なじみの砂川智(前田公輝)の“キスシーン”に朝ドラファンが大騒ぎ。子供のころから智に思いを寄せていた歌子の恋が実ると思われる展開に「みんな待ってた」「このために朝ドラ見続けてきた」などのコメントが寄せられた。
沖縄料理に夢をかけるヒロイン、青柳暢子(黒島結菜)とそのきょうだいたちの姿を描く「ちむどんどん」。歌子は比嘉家の三女で、子供のころから、智のことを一途に思い続けてきた。病弱な体質で自分に自信が持てずに悩んでいたが、幼い頃から歌が大好きな女の子で、亡き父、賢三(大森南朋)が、かつて歌の道を志していたことを知り、自分も民謡歌手になりたいという夢を抱いて以降、歌の修行を通して少しずつ前向きな姿勢を身につけてきている。智は、沖縄・やんばるの豆腐店の息子で、暢子たちきょうだいの幼なじみ。現在は東京で食品卸の会社を経営している。幼少期から思いを寄せていた暢子にプロポーズして断られ、激しく落ち込んだこともあったが、その後、歌子のことを意識するようになった。歌子が身重の暢子を支えるために上京し、智と顔をわせる機会が増えたこともあって、その距離は縮まってきている。
この日は、第23週「にんじんしりしりーは突然に」(第111~115話)の最終日。暢子が出産で不在の間、沖縄・やんばるから母、優子(仲間由紀恵)と姉、石川良子(川口春奈)が上京し、彼女が営む沖縄料理店「ちむどんどん」を手伝い始めた。そこへ兄の賢秀(竜星涼)が、自身が働く養豚場の娘で恋人の猪野清恵(佐津川愛美)と来訪し、清恵にプロポーズ。清恵もこれを受け入れ、暢子ら親族全員から祝福された。暢子は無事に元気な男の子を産み、夫の和彦(宮沢氷魚)の発案で、健やかに育ってほしいという願いを込め「健彦」と名付けた。
ドラマの最後に流れた第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」の予告動画は、砂浜で相撲をとりながら「好きなんだろ? 大好きなんだろ?」と和彦に問い詰められる智の場面でスタート。逆光の中、智と歌子がキスしそうになるカットに「ずっと言えなかった」という智のセリフが重なった。
比嘉家では、まず良子が博夫(山田裕貴)と結ばれ、その次に暢子が和彦と結婚した。今週、ついに賢秀が清恵とゴールイン。残すは歌子のみとなり、ドラマがあと2週となるなかでのこの展開にネットも大盛り上がりになった。SNSには、「予告の智と歌子にキャッハーーーってなってしまった」「智くんすごくカッコよくなったし歌子ちゃんもきれい」といったコメントが寄せられ、「智ニーニーと歌子の回収のターン」「サブタイトルに『ゆし豆腐』が入ってるということは、智と歌子がメインで確定でしょう」「次週、『智ニーニーからニーニーが取れる日』の巻」「智と歌子しあわせになれよ…」など、2人が結ばれることを期待する声が相次いだ。
朝ドラの後に放送される情報番組「あさイチ」恒例の“朝ドラ受け”でも、MCの博多華丸が「やっとあの豆腐屋さんが、ね…」と感慨深げに反応、相方の大吉も「来週はあちらのストーリーなんですかね」と予想していた。
ドラマの序盤から歌子の秘めた思いに寄り添い、成就の日を願ってきた朝ドラファンは少なくなく、「みんな待ってた、さとうた(智と歌子)回!」「このために朝ドラ見続けてきたから本当にうれしい」などの書き込みも散見された。
来週の『ちむどんどん』 暢子、家族とやんばるへ 里帰りで人生の大きな転機を迎える(クランクイン! 2022/09/17 08:15 )
黒島結菜がヒロインを務める連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK総合/毎週月曜〜土曜8時ほか)の第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」が9月19日〜9月23日に放送される。
■第24週「ゆし豆腐のセレナーデ」あらすじ
暢子(黒島)は無事に男の子を出産した。和彦(宮沢氷魚)とふたりで、健やかに育つようにと「健彦(たけひこ)」と名付けた。時は流れて1984年4月。暢子の店、「沖縄料理ちむどんどん」は多くの客でにぎわい、健彦は名前の通りすくすく元気に成長していた。一方、和彦は仕事で少し不満があるよう。
そんな中、連休を使って暢子たちは沖縄やんばるに里帰り。この里帰りがきっかけで暢子の人生は大きく変わることになる。
連続テレビ小説『ちむどんどん』はNHK総合にて毎週月曜〜土曜8時ほか放送。
NHK上層部は炎上を知らんぷり…朝ドラ『ちむどんどん』ヒロイン・黒島結菜「心配される女優キャリア」(週刊現代 講談社 2022/09/18 06:00)
豪華キャストで盤石の布陣のはずだった『ちむどんどん』。不満ばかりが目立ってしまった真相とは。前編記事『黒島結菜がかわいそう…朝ドラ『ちむどんどん』で叩かれ続けた「決定的理由」』から引き続き紹介する。
話が軽すぎる?
致命的だったのは、ヒロインの成長物語が描かれないことだ。朝ドラの魅力の一つは、「いびり」や「いじめ」だ。主人公が、意地悪な「敵役」にいじめ抜かれた末に努力し、成長していく過程が好まれてきたことは、名作『おしん』を持ちだすまでもないだろう。
しかし、暢子は努力ではなく、偶然や突然の閃きで楽々と壁を乗り越えていってしまう。なんと言っても「敵役」が弱い。最初は厳しかったレストランのオーナーも、実は父の叔母という設定だし、結婚の行く手を阻むボーイフレンドの母も滑稽なだけの存在である。暢子はいつも元気で、危機にあっても切迫感がなさすぎるので、困難を乗り越えるカタルシスがゼロなのだ。
もう一つ、視聴者の反感を買っているのは、沖縄の描き方だ。NHKは沖縄返還50周年を記念したドラマと銘打ったにもかかわらず、本土復帰の歴史的瞬間や沖縄差別を描かなかったことは骨太な朝ドラを期待した層にとっては、裏切られた思いだろう。
同じく沖縄を舞台にした朝ドラ『ちゅらさん』では、平良とみが演じたおばぁを通して、戦争や差別の傷跡が語られていた。
「今回も、本土の人間が沖縄に背負わせたものを描いた意欲作だと期待した人も多かったはずです。けれど、そういった歴史的な話はほとんど物語展開に絡んでこなかった。重苦しい雰囲気を取っ払って、明るい作品にしたいという制作陣の意図は分かりますが、シリアスな部分と明るさのバランスが物語全体を通して、取れていなかったと思います」(ドラマライターの田幸和歌子氏)
重苦しい描写を省いたことが裏目に
チーフプロデューサーの小林大児氏は「平日の朝8時から見てもらう番組は負の歴史ではなく、その時代をたくましく生きた家族を通して、今のお茶の間が元気になってくれる話を作ろうとテーマを決めた」と意気込みを述べていたが、戦争や本土復帰を資料映像だけで描写するなど、さらりと描いたことが裏目に出てしまった。
このように作品の粗をあげつらえばきりがないが、その一方で固定された朝ドラへの印象を打破したという肯定的な意見も少なくない。戦争を生々しく描写した『エール』など近年の朝ドラは深刻なテーマを深く掘り下げる作品が多かった。朝に観るドラマとしてはやや重苦しすぎるという批判はNHKに多く寄せられていた。
「『ちむどんどん』は明るく元気なヒロインがドタバタを繰り広げながら、道を切り開いていくファンタジー的な朝ドラを新しい形で復活させた。観ていて、どこかほっこりとさせる独特な多幸感がある。フィクションとしての自由さを追求しており、今後の朝ドラ制作に新たな方向性を打ち出したという意味では高く評価すべきだと思います」(前出・宝泉氏)
叩きやすいから叩く
たしかに粗っぽいところはあるが、ここまで酷評されるほどの作品ではないのだ。では、「批判の声」が増幅されてしまったのはなぜか。
その主たる要因はツイッターなどのSNSサイトにあるだろう。毎朝、ドラマが放映されると同時に、脚本や時代考証の甘さ、主人公の言動をあげつらい批判する「ちむどんどん反省会」がSNS上で開かれる。それをそのまま拾い上げ、ニュースとして垂れ流すネットメディアが後追いすることで、反省会がますます盛り上がるという悪循環が生じてしまったのだ。
「反省会は『おかえりモネ』や『なつぞら』のときもありました。今回はベタな展開やキャラが立った登場人物が多かったので、叩きやすかったのでしょう。メディアもその風潮に乗っかったほうが記事のクリック数が稼げるので、批判記事をどんどん配信し、視聴者を煽ったのだと思います。結果的に物語の粗探しがヒートアップして、火種がどんどん大きくなってしまったのです」(前出・弘世氏)
最大の懸念はヒロイン黒島のキャリア
異常なまでの炎上騒ぎが続くなかで、心配されるのは主演の黒島の女優としてのキャリアだ。NHK関係者が重い口を開く。
NHK公式サイトより
「上層部はもはや、最終回まで反省会で盛り上がってくれ、と開き直っている節もあります。民放のように改編期がなく、また新しい朝ドラが始まれば、視聴者もすぐに忘れるだろうとたかをくくっていますから。気の毒なのは、黒島さんです。朝ドラは視聴率が高い分、ヒロインのイメージが女優に染みついてしまうケースが多い。バッシングを受けた作品ならなおさらです」
本当に史上最悪の駄作なのか、ネット民が過剰に反応しているだけなのか、作品の客観的評価はさておき、これほどまでに「反省会」が盛り上がったのは、なにか独特の魅力があったからに違いない。ここまできたら、なんくるないさぁ、ちむどんどんする大団円を期待したい。「週刊現代」2022年9月17日号より