WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

食べたいもの

2006-11-21 | よしなしごと
今、無性に押し寿司が食べたい。カニイクラ寿司も食べたい。
府中サミットで売っていた、そんなに高級品でもない、ほとんどいつでも売ってた、でも、結構美味しかった、アレ。
高さ1.5cmぐらいに広げられ、軽くぎゅっと押されたすし飯に、これまた満遍なく絨毯を広げたような状態のお弁当を、はじっこから一口ずつかみ締めながら食べた~~い!!
この、1.5cmってのも、ビミョ~な押し具合も重要です。すし飯が分厚くて多すぎてもダメなのよね。
つまり、口の中でもぐもぐするときの、ご飯と魚の混ざり具合ってのが重要ってワケよ。
普段はめったに食べたいと思わないし、買ったことはあまりないのです。
「栄養」をまず考えてしまう私は、ひとつのお弁当に、魚と、ご飯しか入ってないってのが、「お金がもったいない」のよ~~ ひゃーウマそ~と思っても、栄養バランスと値段を天秤にかけて、敢無く却下ってこともしばしば。
うなぎ弁当なんかほら、高いクセに、うなぎとご飯だけじゃ、他のおかずも作らなきゃ、または買わなきゃって思うでしょ?? コストパフォーマンス、悪いのよね。
…といいながら、考えてみれば、これにお新香とか、浅漬けでも追加すれば、完璧なんだよな~。お味噌汁でもいいワケだし…
あ~~食べたい、いますぐ食べたい…

中学生の頃、梅崎春生の「赤帯の話」というのが、教科書に載ってました。
主人公はよく「汽車弁当」の夢をみていた…というところから始まるのだったような気がします。
この、冷めた汽車弁当の描写がものすごくリアルで、印象に残っています。
主人公は、戦後ロシアの収容所で、毎日薄い粥のようなものを食べて厳しい労働をさせられていたけれど、ある日、「赤帯」と呼ばれていた、捕虜の監視役のソ連兵が、バケツ一杯の生鮭の切り身を、捕虜たちに無愛想にご馳走してくれた…その後、彼は配置転換だかで、いなくなった…というような話でした。

私は、「赤帯の話」の授業のときも、いったい何を勉強したのか、さっぱり覚えていません。ただただ、汽車弁当と、「生鮭の切り身」がウマそうだなあ…と、、、
薄いお粥ばかり食べていると、存在感のある硬くて冷めた飯の夢を見るのか、、うんうんなるほどなあ~~ フツーに食べてもたいして美味しいとも思わないようなものが、こういう特殊な状態では、無性に食べたくなるものなんだろうなあ…
でも、この、たいしたことないものを「さりげなく美味しそう~に書く」ってのは、さすが文豪。
これが、私自身としては、その時の教科書で学んだことだったかも。

そんなのに比べたら、私たちは、なんと恵まれた食生活をしているのでしょうか!
…というのは、また別の話。

ふと「今」食べたくなるものって、なんなんだろう?
きっと理由があるんだ、身体が求めているのかも、、、という気がします。
酒だって、体調の悪いときは、飲みたいと思わないもんね。

急に「さつまいも」や「なめこ」入りのお味噌汁が飲みたくなったり、
大好きだったアボカドが、最近はあまり食べたいと思わなかったり、
最近の私は、チョコレートが手放せません。自分でもびっくり。
たまにビーフシチュー、なぜか押し寿司…

台所をあずかる主婦はいいぞと思うのは、自分の食べたいものを作って、家族に強制的に食べさせられるってことだな。限られた冷蔵庫の材料でも、自分の好きな味付け、組み合わせで作れるもんな。な~んて思って、私はこれまで自分の都合でゴハン作って生きてきたと思うのですが、優良主婦は「ダンナさまの好み」に作るんだろうか、、、
食べ盛りの子供達がいたら、自分の好みなんて言ってられないか、、、
やっぱ、私は主婦じゃないんだなあ~~~

…って、本日はとりとめない話でして、みなさん、「今」何がたべたいですか?
          
秋刀魚塩焼き・大根おろし・スクランブル風卵焼き・水菜、大根、豆腐のお味噌汁
Comments (10)
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