WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

18歳の旅立ち

2010-05-28 | 人生妙なり




Takの担任の先生のご子息(高校2年生)が逝去されました。


今日、告別式に参列してきました。

先日の「少年時代」の記事には書きませんでしたが、学習相談でお話をさせていただいた折、先生は
「普通に学校にいって、家に帰ったら宿題をする、普通のことが素晴しいことなんです。」と仰いました。
「自分の子供が入院しまして、それを感じました」と…
私は、先生のその淡々とした口ぶりから、もうお子さんは退院されているのかと…
過去形のことなのだと思っていました。
こんな重篤なことだったとは存じ上げず、、、

家庭訪問が儀礼的に感じたのも、学習相談のとき、成績の資料などを、恐らく忙しさのためにじゅうぶんに用意して下さっていなかったのも、すべてがこのことのためだった。
私はそれまでなんとなく「この先生は、日々の任務をこなしていらっしゃるだけ」のように感じでしまっていたのでした。
でも、そんな中で、私が息子の相談に訪れた折には、とても丁寧に、私の伺いたかったことを、端的に、心をこめてお話をして下さいました。
先生は、ご子息が重いご病気にかかって入院されている折にも、一日の時間の殆どを息子も含めた生徒のために費やしていらしたのだと思うと、クラスの役員の方からの連絡を受けたあと、切なくて号泣してしまいました。
恐らく、運動会の当日か、その翌日に、息子さんは旅立たれたのだと思います。
私は病名も何も知りません。

喪主挨拶のとき、先生は静かな落ち着いた声でご挨拶をされました。
息子さんは、口下手だけれど、心の優しい子で、弟のめんどうをよく見てくれた。
映画が好きで、できることなら映画の仕事に就きたかった。
たくさんの友達に囲まれて、幸せな人生だった。
優しかった息子のことを心に刻んで、これから、家族で少しずつ前に進んでいきたいと思いますと締めくくられました。

先生は、息子さんの生前のことをお話なさるときも声を震わせることもなく落ち着いていらっしゃいました。
感情を、固くしっかりと閉じ込めていらっしゃるのだろう。
なんてご立派なんだろう。
私にはできない、こんな悲しい挨拶、、、

そう思うと、またまた涙が溢れて止まりませんでした。


早すぎる。
これから果てしない未来が広がっているはずだったのに、
どうして神さまは彼をご自分のもとに呼び戻されたのだろう??

葬儀は仏式でした。私、少し前に葬儀司会のお勉強を少しだけしたので、仏教の教えでは、冥土の旅をどのようにしていくのか、少し知っています。
そんな遠い寂しい厳しい旅をどうしてこんな若くしてしなくてはいけないのだろうか。


最後のお見送りのとき、私は思わずこっそり手を組みあわせて、教会のお祈りをしていました。
いいえ、教会でも、イエスさまを信じて洗礼を受けた人でなければ天国は約束されていない、、、


私は、彼はまっすぐに神さまのもとに幸せに帰っていくのだと無条件に信じます。

そして、ご家族の心が安らかになるように、お祈りしたいと思います。

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