WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

倉敷 大原美術館

2014-04-13 | 光と風と旅

エル:グレコ「受胎告知」



最初にお断りしておきますが、私の思いいれにより、超長文です。


高松に帰ってきてからずっと行きたかった大原美術館。
帰高9年目にして、やっと行ってきました。

大原美術館のウェブサイト



初めて行ったのが、高校のときの遠足でした。
私の母校は、13クラスまであるマンモス校だったので、当時、遠足はクラスごとに生徒が計画して行っていました。
私のクラスは「芸専」…まあ、文系、理系、芸専と分類されるのですね。
そして、クラスの中の美術系女子の主導で、大原美術館に行くことになったのでした。
何の予備知識もなく行った大原美術館は、ものすごく衝撃的に楽しかった!!!
倉敷に、こんな1日じゅうかかって鑑賞できるような立派な美術館があることにも感動したのでした…
以来、高校~大学時代に、何度も訪れました。10回近くかと、、、
1人で行ったこともあったような気がする。でもいつも1人じゃなかったはず…
そのほかは、誰と行ったのかさっぱり覚えてないよ…それほど、絵を観ることに集中してしまうんだよマジで、、、

当時は、瀬戸大橋はなく、宇高(うこう)連絡線という船で本州に渡り、そこから電車とバスを乗り継いで倉敷に行っていました。
そんな行程も含め、日帰りわくわく旅行だったなあ、、、


…回想はこのくらいにして、
約30年ぶりの大原美術館。

お付き合いいただいたのはSYOさん。
…って、書いておかないと10年も経ったら忘れるからさ~~~




JR木太町(単線、無人駅)から出発。画像はもうすぐ高松駅なので、複線





高松駅で駅弁を物色




意外と美味しい駅弁。御三家(と勝手に私が思ってるだけ)→あなご飯、牛飯、タコ飯…迷います、、、




「マリンライナー弁当」ってのが、あるじゃん。まるごと全部!って感じ♪コレにしよう~~




これがマリンライナーね




中身は二段になってる♪



てんこ盛りでどれも全部とっても美味しかったよ。でもちょっと塩分多め。
ご飯はかなり薄味だったけど、それでも出汁だけで炊いてくれてたら嬉しいな~と、、



瀬戸大橋を渡りつつお弁当と缶チューハイを♪






倉敷に到着!




…30年の月日は長すぎて、何も思い出せない、、、
っつか、変わり果てているのであろう、、倉敷はもっとこぢんまりとしたところだった気がする、、、

駅から大原美術館までは、徒歩10分余り。

ちょっと寄り道をしてみることにしました。




美観地区の町並み












こんなに素敵だったっけ… あまり覚えがない。なんだか初めて来た町な感じ



高台に上ってみました。丘にはまだ桜が咲いていて、ちょっと上から見下ろした美観地区は、甍の波がとても美しい…
ここでお弁当食べたかったな~~










さて、いよいよ美術館へ。





本館、 分館、工芸・東洋館、児島虎次郎記念館(アイビースクエア内)からなり、
全部真剣に見ると1日かかります。
今回はわりとさっぱりめで4時間コースの予定♪

エル・グレコ、ゴーギャン、モディリアーニ、モネ、ピカソ…などなど、西洋、近現代の巨匠の名画が並び、圧巻な本館。

どの絵も見覚えのある懐かしいもので、再会が嬉しかったけれど、どぉ~~~しても特に1点を挙げろというなら(いや誰も言ってないけど、自分で一応、だらだらとならないように自制してるワケです)、エル・グレコ「受胎告知」です。(冒頭の画像)

エル・グレコの作品は、大昔、プラド美術館でこれでもか!と見ました。
あまりにも大きな作品が次々に迫りくるような印象で、当時の私には、受け入れ態勢がなく、突然の嵐に遭遇しているような感覚だったな。
エル・グレコは、特に好きな画家でもなく、
それでも、好むと好まざるにかかわらず、名画というのは、こんなにも人を圧倒しまくるのか…と、受けて立てなかった自分が残念だった、、、

大原美術館の「受胎告知」は、えっ、こんなに小さかったっけ…という印象でした。

でも、鮮やかで、赤と黄と青、光と影で、無限の奥行きがつくられていて、斬新で、500年以上も前の作品と思えない。
1枚の絵によって、2000年余り前の受胎告知の瞬間と、エル・グレコの生きた心と、今ここに立っている自分が繋がる。
点が重なる…というかな? …凄いぞ、、、

この感覚は、クリスマスに、ストリートライヴで賛美歌を歌っているときにも、ものすごく感じるものと同じです。


この絵を児島虎次郎氏が買い付けた経緯などの解説もあり、
大原美術館の成り立ちや沿革についても、若かりし頃と違い、よぅ~~~く理解いたしました(^_^;)
SYOさんは、「大原美術館」とはなんぞや…と、そこのところをまず最初に押さえたっぽく、児島虎次郎氏に親近感を持たれたご様子。


さて。
本館、分館、工芸・東洋館~~と見てまわり、それぞれ楽しみましたが、最後に、アイビースクエア内にある児島虎次郎記念館に、ちょっと立ち寄るつもりで入りました。

ここがすっごく楽しかったし、感動したのよぉ~~~~!!!!

紀元前2000年前の古代オリエントの土器や装飾品?などなど、作者不明の、日常に使うもののようですが、
めっちゃおおらかでユニークで、かわいい!! 少年少女の世界だ。
形も模様も、すごく生き生きとして、屈託なく、無垢で、無邪気で、ものすごくわくわくした♪
縄文式土器って、楽しくわくわくするじゃないの。
それとかなり近いけどかなり上回るわくわく感♪
やっぱり、BC2000頃のオリエントのほうが、日本の縄文時代の同じ時期より技術は発達してるんだな~当たり前だけど。

紀元前2000年といったら4千年も前だよ。想像できない(@_@;)
しかし、このお皿や急須みたいなのを見ていたら、やっぱり重なる。4千年前の人と私。

「縄文」のうたをつくるという志は、忘れていません。
しかしこの記事を書いてから3年も経ったのか… 去年のことのような気がする、、、

このとき、作品を遺してもそれが永遠に存在するわけではないと嘯いてましたが、
4千年も存在し続けて、今の私に語りかけるなんて、人間にとったらほとんど「永遠」だ!
人の歓びも悲しみも欲も、4千年を経っても、なにも変わらないのだね、きっと。
…いや、欲だけはどんどん膨張しているのかもしれない。

閉館間近で、ゆっくりできなかったのがとっても残念。

この記事を読んで「行ってみよう」と思われた方、ぜひ「児島虎次郎記念館」をゆっくり鑑賞する時間をご用意ください。






美術館庭園



美術館シルエット



美術館の周辺はこんな感じ



人懐っこい白鳥が遊んでいました



おみやげ屋さんのお漬物、すべて試食できます。ご飯ちょ~だ~~い(^_^;)




JAZZ アヴェニュウ



美術館を出て、JAZZカフェでビールを飲んだら、もぉ~勢いがついて、その後、またまた居酒屋へ~~(^_^;)
飲み始めてしまったら、もうカメラのことは忘れてしまいました。






コレが最後のショット





しかしこの日は、Takに駅弁を買って帰らず、お望みどおり家に帰ってからちゃんと夕飯作ったもんね。カジキのカツレツ!
おっっそぉ~~~い夕飯だけど。


次は、大塚国際美術館(鳴門市)にいきたい。
めっちゃ広いので、今度はマジで、開館~閉館までどっぷり浸りまくりたい。
写真撮影OKなので、いつになるかわからないけど、お楽しみに♪

Comments (8)
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