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「不思議な夏」
夕食の後 おばあちゃんと 野外映画会へ行った でも ぼくには たいくつな 映画だった
ぼくは 客席からはなれて 夜の海をながめた 海は 月の光に キラキラ 輝いていた
「映画より 海の方が ずーっと きれいで 楽しいよ」 ぼくは みんなの じゃまに ならないように 小さな声で 海に 話しかけた
すると とつぜん 海の 暗いところが キラキラ 光り始めた 目をこらすと それは 花火をしている ゴジラだった ぼくはびっくりして 尻モチを つきそうになった
ぼくは いそいで 客席にもどり おばあちゃんの手を 引っぱった 「ゴジラが 花火をしているよ 早く 見ないと 終わっちゃうよ」
でも おばあちゃんは 映画に夢中だった・・・
絵と文 篠崎正喜画伯
今日は真面目にいきます。
先日、お友達の人形劇団「すまいる」の練習を見学してきました。
お友達=颯ちゃん(仮名)とは、高校時代(芸専)の同級生ですが、大学で上京してから、ず~~~~~~っっとお会いしてなくて、
2年前のLIVEに来てくれたのが何十年ぶりの再会。
颯ちゃんには重度の障がいをお持ちのお嬢さんがいます。
お嬢さんが3歳(ぐらい?)のとき、心臓の手術中の事故で重度の障がいが残ってしまいました。
それ以来、颯ちゃんは教師の仕事を辞めてお嬢さんのお世話に専念することに。
お嬢さんを養護学校に送り迎えをし、卒業するまで~卒業後も、彼女は、健常な子供のお母さんとは違う人生を歩んでこられました。
想像を絶する大変な人生だったことでしょう。
私たちが、普通に飲み会や同窓会に出席したり、LIVEやコンサートに行ったりする時間も、
彼女はずっとお嬢さんのお世話で、夜の外出もままならない…というのは表面的なことで…
私はそれを数年前に聞いて、私自身も、就学児を持つシングルマザーなので、夜の単独外出はできないので、
「みんなそれぞれに、大変だなあ…」ぐらいで、あまり深く考えていませんでした。
(ここ、重要)
颯ちゃんがLIVEに来てくれたことをきっかけに、颯ちゃんのお嬢さん=爽ちゃん(仮名)の通っている就労支援施設関連の方も一緒にLIVEに来てくださいました。
去年の「うどんLIVE」です。
爽ちゃんの就労支援施設は、メインがうどん屋さんなのです。
「うどん屋でLIVE」ということで、施設の方たちも興味を持たれて、いらしてくださいました。
そんなことから広がって、去年は、颯ちゃんからのオファーで、リハビリセンターでの「肢体不自由児者と母の会」のみなさんをお迎えしてのコンサートや、爽ちゃんの通う施設でのミニコンサートも実現することができました。
東京時代には、高齢者の施設では、何度もミニコンサートのオファーをいただきましたが、障がい者ばかりのお客さまというのは、私も経験がありませんでした。
でも、月並みな言い方ですが、音楽は直接心に伝わります。「垣根」がありません。
できることなら、1人ひとりの方と手を繋いで歌えたらなーと思いました…
こういう思いから、次のビジョンが明確になっていくってものです。
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「6月の花嫁」 篠崎正喜画伯
…と、前置きがとめどなくなるので、そろそろ本題へ、、、
颯ちゃんは、爽ちゃんの養護学校時代のママ友さんたちと10年前に「人形劇団」を立ち上げて、
これまで、障がいを持つお子さんたちの施設を中心に活動をされているとのことです。
颯ちゃんは演出の総監督もこなしながら、当然のことながら、音楽を一手に引き受けていて、私にちょっとヘルプ要請…みたいなことになり、
私も、できることがあれば、ぜひ協力させていただきたいので、とにかく一度見にいってみる…ってことになりました。
それが。
もはや素人集団とはいえない、素晴らしいものでした。
劇団を立ち上げてから10年という歳月は、今振り返ればあっという間かもしれない。
でも、紆余曲折あったに違いない。
10年続けるということは、それなりの覚悟があったり、腹が据わっていなくてはできないことと思います。
しかも、障がいを持つ子どものお母さんの集団で、10年も経てば、子どもたちは養護学校を卒業し、成人して、次の段階へ、、、
それぞれ、就労支援の施設に通い、それでも母の役目は終わるわけではなく、さらに、高齢の両親の介護が加わる。
こんな状況の中で、「人形劇団」ずっと続けている彼女たちの強い「想い」には迫り来るものがありました。
障がいを持つわが子の卒後の行く先を自分達で作ろうということが出発点だったとのこと。
そこから、他の同じような子どもたちや親たちに、普通のコンサートやお芝居に行けない人たちにも楽しんでほしい…と発展していったと伺っています。
…それは、今後私がライフワークにしたいと思っている「宅配コンサート」と同じ発想なのだと思います。
毎年演目を決めて、台本からすべてオリジナルで、1年間で県下のあちこちの施設で公演を行っているそうです。
拙ブログでご紹介するにあたって、颯ちゃんに概要を伺ったところ、以下のようなメッセージをいただきました。
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「すまいる」は今年で結成10年目を迎えました!
元々は、卒後の行き先を自分たちで作りたいとの考えで、親が勉強しなくては…とクラスメイトの母が言い出しっぺで、
仲良し母たちが集まったのが始まりでした。
そこから、ちょっと楽しい出し物をしよう!と
お試しでペープサートの「かさこじぞう」を余興みたいな乗りで作って発表したら、喜ばれ、私たちも思いの外楽しくて…
そうこうしている内に世の中の福祉制度が大きく変わり、親たちが作業所を立ち上げるのが主流を外れ、メンバーの考え方の違いが溝を生み…
いつしか人形劇が私たちの活動の中心になっていきました。価値観の違いから、やめた人、新しく仲間入りした人など紆余曲折を経て今に至っています。
最初はペープサートだったものが、どんどん求めるものも高くなり、「障がいのあるこどもたちに、よりリアルにわかりやすいように」と、
「見ているだけじゃなくお話の中に参加できる演出」を主にして作るようになりました。
今回のかぐや姫で10作目になりますが、5作目からはブラックライトも使い始めました。
作品づくりの費用を稼ぐために、秋にはメンバーの親戚の花の卸売業の方から苗を安く仕入れて売って収入を得ています。
また、公演する事業所から謝礼を頂く事もあります。(ありがたく頂きます)
毎年楽しみに待っていてくれる子どもたちや事業所の皆さん、学校の先生方が私たちの励みであり、力の源です。
もう一つ何よりも大切なのが、同じ苦労を分かり合える仲間の絆です!
愚痴をこぼして大変な日常をも笑いに変えることで、肩の荷を軽くして、また頑張る!そんな「すまいる」なんです。
親の介護もどどどっと来たけど、旦那が肝硬変で断酒と戦っていて息子の学費のため自分もパートに出ながら、がんばってる人
旦那が脳出血で半身麻痺その世話をしながらがんばってる人
夜寝ない子どもの為に自分も疲労困憊で点滴打ちながら頑張ってる人
ほんとにみんな壮絶なんで。だけど、誰もすまいるをやめようとは考えないんよね。試練で絆が深まったみたいです。
すまいるはオアシスであり、苦しい日々を支える場所なんやね。
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「一休み」篠崎正喜画伯
私が見せていただいたのは今年の演目「かぐや姫」のリハ。
ご存じのストーリーですが、まず、人形がものすごく本格的で感心しまくりました。
デフォルメされた顔の表情はとても生き生きとしていました。
台詞もナレーションもとても上手だし、それぞれがプロの技と感じました。
まだ一度も本番のステージを見たことがないのに、ヘンな話だけど、リハを見ていて、本番のステージが自然に浮かんでくるのです。
ここまでやってきたのなら、プロフェッショナルとしての自覚と誇りをもって、もっともっと、さらに先を目指してやってほしいと心から思いました。
今年回る施設は、ご自分たちの子どもたちが通っている事業所で5ヶ所と、特別支援学校6ヶ所とのことです。
最初は高松養護学校のお話会にやらせてもらったのが始まりとのことですが、、先生方が異動で西や東に変わられて、いつの間にか学校関係が広がりました。
必ず先生や施設の職員さんが絡むシーンが入るので、それも演る側、観る人双方の楽しみなのだそうです。
職員さんや先生方も、お芝居好きということです♪
私としては、この人形劇団を周囲は「プロ集団」と認識するべきだと…
なんだかすごい宝物を発掘したような気分だったのでした。
(つづく)