うーん、蒸し暑い。この間、府中からこちらに移住したらしい団塊世代(たぶん)といった感じの人は、信州は涼しいと聞いて来たのにいつもこんなに暑いの?と聞いてきたので、確かに昔は、一夏で真夏日というのは三日くらいのものだったが、最近は十日以上はある、と答えた。その人は、騙されたというような表情をして苦笑するしかなかった。
というわけで、蒸し暑い昨日の夜にも、ヤゴ11号12号と羽化が続いた。見落とした羽化殻があったので、正確には12号13号。ビオトープで羽化が始まって今年で三年目、どうやら記録的な年になりそうだ。
近所に虫好きオヤジがいるのだが、彼の場合は野にいる虫を観察するとかそういうことには興味がなく、もっぱら飼育専門。対象は甲虫関係のようで、要するに昔のカブトムシクワガタ少年が今でもそれが好きで、金銭的余裕ができたので、海外の珍しい甲虫を買っては飼育するという、謂わばマニアの典型だ。その彼がトルコのコガネムシが物凄く増えたので貰ってくれないかと言う。自然のサイクルに沿ったビオトープには興味はあっても(在来種の発生には)、海外の珍しい種を人工的に飼育することには昔から全く興味がないので断った。蝶少年ではあったがカブトムシクワガタ少年ではなかったし、子供の頃サボテンの鉢植えさえ最後まで面倒みきれなかった人間なので、結末は分かっている。彼には、くれぐれも野には放たないように、とだけは言っておいた。