goo blog サービス終了のお知らせ 

ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ブラックスワン キックアス

2011年07月08日 | 映画

 

最近発見した無料映画(この配信は違法なのか?)で話題の映画(だったと思うが)の「ブラックスワン」を観る。主演のナタリー.ポートマンの演技がかなり評価されていたバレーダンサーの話である。白鳥は清純、黒鳥は不純?淫乱?要するにダークな部分を象徴するもの、それを同じプリマが演じ分けなくてはならないという演目を前に、プリマに決まったナタリー.ポートマンが、他のバレーダンサーの嫉妬に自身の被害妄想、それと役を演じられるかというプレッシャー、母親との精神的確執などが加わり、幻覚まで見るほど追い込まれていくその過程を演ずるのである。バレーの専門家から見てもバレーのシーンに対する評価は良いらしい。それに加え彼女の演技。そしてサスペンス仕立ての演出で全体的には高評価を得ている。同じような題材、演技者の精神の崩壊の危機を描くという点で、ベルイマンの「ペルソナ」を思い出したが、深刻テイストでは近いものがあるかもしれない。

で、個人的にはだが、全く面白くなかった。確かに演技は上手いのだろうと思う。演出も上手いと思う。しかしどこかで観たという既視感が拭えない。MTV的映像は魅力に乏しいのだ。同じようなトーンで、これだ、っていう映画的瞬間がない。それと演技に関しては、元々演技よりは素材という観方なので変に熱演されるよりはしないほうが好ましい。その素材感でいえば、今回の映画にも出ている、ちょっとナタリー.ポートマンとイメージがかぶりそうなウィノナ.ライダーの方が良いと思う。と、無料で観て散々言われるのも言われるほうからすれば、ふざけるな!という話であることは自覚している。同じ無料でも大して期待もしてなかった「キックアス」はかなり面白かったが、多分「ブラックスワン」側からすれば「キックアス」(ふざけた娯楽映画)と比較されてもなあ、と思うのであろう。

 

 

コメント