夕刻の諏訪湖畔を調査。生まれてからこの方、諏訪湖に調査のために来るなんてことは勿論なかった。まさかこの歳でこんなことをするなんて、一体何をやってるのだろう、という疑問は当然のことながらあるが、まあこれも酔狂の内だ。しかし、こういうことをするといつも思うが、普段何気なく通っているときは全く気付かないが、身近な所でいろんな世界が展開されているものなんだなあ、ということ。世界は無限の世界が重層的に重なって形成されているのである、なんてね。
で、発見したのが写真の朽ちかけた桟橋にくっついているさまざまなヤゴの羽化殻(結局トンボの話か、という声が聞こえてきそう)。大きいのが「オオヤマトンボ」のもの、他は多分アカネ類のものだ。と、「オオヤマトンボ」などとしらっと言ってるが、それを知ったのはほんの一年前の話。如何にもずっと前から知ってるかのような書き方ができるのもブログの快感である。尤もらしい書き方をしてるのは要注意、ということですよ。まあそれは置いといて、この「オオヤマトンボ」の羽化殻だが、見るのは初めてで、しかもこんなに沢山あることも(写真に写ってる範囲以外にも多くあった)知らなかった。
それにしても子供の頃に興味を持ってれば、相当充実した体験ができたのに、と考えたくもなるがそれは無理というもの。多少なりともアカデミックな視点を持っていれば、それこそ今頃昆虫学者だろう。その頃のワタクシは、トンボの尻尾を切ってそこに葉っぱを突っ込んで飛ばして喜んでいた、ろくでもない少年だった。しかし、周りもそんなろくでもない少年だらけだったので、当時はそのろくでもなさがスタンダード。これは果たして良い時代だったのだろうか?