よく海外(東南アジアなど)の土産物屋に水牛の角の置物などを売っていて、あんなもの誰が買うのかと思ったりするのだが、実際、田舎の金持ちそうな家などに鎮座していたりするのはよく目撃する。と、今でこそこんなことを言っているワタクシであるが、実はこんな物である水牛の角を買ってきたことがあるのだ。それは、初の海外でフィリピンに行ったとき。20歳の頃の話fだ。ホームステイで一ヶ月ほど滞在した帰りに、実家(現在住んでる所)のお土産として何がいいかと考えた末の結論がこれだったのだ。当時は、良いものを買ったと満足だった(今となると恥ずかしい)。しかも帰国時(羽田の時代)検疫で引っかかり、消毒処置のため改めて羽田に行くという手間までかけた。それ程価値を認めていたのだ、当時は。無事手元に入った水牛の角は、結構な間家の鴨居に飾られていた。結局は、買って来た張本人が、これはセンス悪いと撤去したのだが、そのセンスの変化にはどれくらいの期間を要したのかは今でははっきりしない。
実は、角以外にももう一つあって、それは木彫りのお面。これがまたでかくて、長さが60センチほどもある。こんなでかいのをわざわざお土産として担いできたわけだ。原住民が踊りで使う悪魔のお面のようなもので、悪魔よけとして飾ればいいのでは、と当時思ったのかどうか。これは実家の玄関の壁にずっと飾られていた。ところが最近、引っ掛けようの紐が切れ突然落下した。これ幸いと、数十年の埃を洗い流し、しまうこととした。まあ、センスの良いものではないので。
今からすると、これらはイヤゲモノの類であるが、人によっては今でもこの手のものが好きな人はいるはず。お土産の難しさは、貰う方のセンスがどういうものなのかが分からないところにある。