紅蓮(ぐれん)のポケット

子どもの本の作家・三輪裕子のふつうの毎日
2015年夏。三宅島で農業を始め、東京と行ったり、来たりの生活になる

子どもの図書館

2014-08-10 15:36:48 | 2・仕事の周辺
「石井桃子のことば」の本を読んで、一時、私は「子どもの図書館」という本にすごくはまっていたのを思い出した。




20代最初の頃だ。
そろそろ、子どもの本の周辺で生きていきたい希望がめばえてきた頃で、できれば、自分で書きたいと思ったが、でもどうやって書いたらいいのかわからなかった。
書けるのかどうかもわからなかった。

そんな頃、石井桃子さんの「子どもの図書館」の本に出会い、くりかえし、くりかえし読んだ。
かつら文庫という、石井さんの私設文庫の7年間の記録だ。他にもいろいろ書いてあった覚えがあるけど、それはまた別の本だったかもしれない。

同じ頃、題名も忘れたが、アメリカ人のストーリーテラーの人の本にも惹きつけられた。

子どもたちに向かって本を読むのではなく、子どもたちの目を見ながら、ストーリーを話す。

どちらの本も、私の人生にすごく影響を与えたと思うのだけど、よく考えると、もう30年以上手にとっていない。
本棚をあちこち探したけど、本も見つからない。なんということだ。
また時間をみて、探してみよう。

この30年間、そういう意味では、書くという方向にブレはなかったからなのだろう。

この本がほんとうに、自分にとって必要だったのは、書くことで子どもの本と関わるのか、そうじゃないのか、迷っていた時期だったからなのかもしれない。