経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

今週のポイント

2024-05-13 07:27:50 | 株価
◇ ダウ平均は最高値更新の勢い = ダウ平均は先週837ドルの値上がり。5月に入ってからは8連騰で、終り値は3万9513ドル。3月末に記録した史上最高値まで、あと300ドルに接近した。4月の雇用統計で雇用者の増加数が予想を下回り、FRBの利下げ期待感が増大。また3月期の企業決算が好調だったことも、株価を押し上げた。さらにハマスが休戦案を受け入れたことで、安心感が広がった。

日経平均は先週7円の小幅な値下がり。ニューヨーク市場の続伸と好調な3月期決算はプラス材料だったが、株価は3万8500円のカベに突き当たったよう。この値段で利益が出る買い物が多く、戻り売りが殺到。加えて3月の実質賃金や消費支出がマイナスになったことも判明して、株価は上に動けない。政府の介入でいったんは上昇した円相場が再び下落し始めたことも、市場の空気を重くしている。

アメリカでは今週、4月の消費者物価、生産者物価、それに小売り売上高などインフレに関連した統計が次々と発表される。ニューヨーク市場の株価は、その結果によって大きく動きそうだ。しかし株価が最高値を更新する可能性は高い。ただアメリカ経済は下降に向かう兆候もみせており、株価は天井に近付いている。

今週は14日に、4月の企業物価。15日に、4月の訪日外国人客数。16日に、1-3月期のGDP速報。アメリカでは14日に4月の生産者物価。15日に、4月の消費者物価、小売り売上高、5月のNAHB住宅市場指数。16日に、4月の工業生産、住宅着工戸数。また中国が17日に、4月の鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

        ≪13日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

今週のポイント

2024-05-07 07:06:54 | 株価
◇ 日経平均、4月は1964円の大幅安 = ダウ平均は先週436ドルの値上がり。終り値は3万8600ドル台にまで戻している。FRBが金融政策の現状維持を決めたことは、完全に織り込み済み。市場では「一つの儀式が終了した」という感じ。また週末に発表された雇用統計は予想を下回り、インフレ抑制への期待が高まった。さらに1-3月期の企業業績も堅調で、中東情勢に落ち着きが見えれば、株価はまだ上げそうな気配をみせている。

日経平均は先週301円の値上がり。政府・日銀の介入もあって円相場は大幅に上昇したが、株式市場はこれを好感。1-3月期の企業決算も堅調、7割の企業が予想よりいい結果を発表している。このため日経平均は2週連騰となったが、戻りは遅い。このまま円高が進行するとは考えられず、「円安⇒輸入物価の上昇」という悪いパターンの解消は難しいという心配が消え去らないようだ。

日経平均は4月中、1964円の大幅な下落だった。月間の下げ幅としては、22年9月以来1年7か月ぶりの大きさ。アメリカでインフレ圧力が弱まらずFRBによる利下げが遠のいたことで、IT関連株が下落。その影響で東京市場でも、半導体関連銘柄が売られた。また行き過ぎた円安を警戒、輸出関連銘柄も売られたことは初めての現象だった。5月はその分を取り戻せるのかどうか。中東情勢が好転すれば、チャンスはありそうだが・・・。

今週は9日に、3月の毎月勤労統計、景気動向指数。10日に、3月の家計調査、4月の景気ウオッチャー調査。アメリカでは10日に、5月のミシガン大学・消費者信頼感指数。また中国が9日に、4月の貿易統計を発表する。

        ≪7日の日経平均 = 上げ +599.03円≫

        ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

今週のポイント

2024-04-29 07:06:49 | 株価
◇ 市場は円安の悪影響を警戒 = ダウ平均は先週253ドルの値上がり。終り値は3万8000ドル台を回復した。しかし3月下旬に記録した史上最高値を、まだ1500ドル以上も下回っている。1-3月期の実質成長率は1.6%で予想に届かなかったが、景気の基調は強いと判断された。また1-3月期の企業決算が好調だったことも、株価を押し上げる材料となっている。

日経平均は先週866円の値上がり。しかし終り値は3万8000円に届かなかった。3月下旬に付けた最高値からみると、まだ2800円以上も低い。全体としては堅調なニューヨーク市場に引きずられたが、特に半導体関連は大きく上げている。中東情勢の緊張がやや緩和したため、反動的に値上がりした。ただ市場では、行き過ぎた円安が消費に及ぼす悪影響を心配し始めている。

ニューヨーク市場では、FRBによる利下げ期待がさらに遠のいた。年内は1回の利下げにとどまる、という見通しが広まっている。一方、植田日銀総裁は26日の記者会見で、利上げには全く触れなかった。このため日米間の金利差は拡大するという観測が強まり、円の対ドル相場は158円台へ急落した。市場では政府・日銀による市場介入と、異常な円安が消費に与える悪影響に対する警戒感が急速に強まっている。

今週は30日に、3月の労働力調査、鉱工業生産、商業動態統計。1日に、4月の新車販売。2日に、4月の消費動向調査、3月の貿易統計。アメリカでは30日に、2月のFHFA住宅価格指数、4月のカンファレンス・ボード消費者信頼感指数。1日に、ISM製造業景況指数。3日に、4月の雇用統計、ISM非製造業景況指数。また中国が3日に、製造業と非製造業のPMI。EUが3日に、1-3月期のGDP速報を発表する。なお1日には、パウエルFRB議長が記者会見。

        ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ≫ 

今週のポイント

2024-04-22 07:22:15 | 株価
◇ 下降局面に入った? 株価 = ダウ平均は先週わずか3ドルの値上がり。終り値は3万8000ドルに乗らなかった。前週も前々週も900ドル台の下落だったのに、反発は微々たるものに終わっている。3月の小売り売上高が予想を上回り、FRBによる利下げが遠のいた。年内3回の見通しが1回に縮小。このため買われ過ぎていた半導体を筆頭に、輸出関連、内需関連の銘柄が売られている。そこへ中東情勢の悪化が加わった。

日経平均は先週2455円の大幅な値下がり。終り値は3万7000円台を、かろうじて維持した。下げ幅は21年2月以来3年2か月ぶりの大きさ。こちらも半導体、輸出関連、それに内需関連銘柄も売られている。特に金曜日にはイランで爆発音が聞こえたといニュースが飛び込み、一時は1300円を超す下落となった。内需関連株は「中東の緊迫→原油の高騰→物価高→消費の縮小」という発想から売られている。

ニューヨーク市場では「株価は天井を過ぎ、下げ局面に入ったのではないか」という声が聞こえ始めた。東京市場では聞かれないが、数字的にはそう考えてもよさそうだ。最高値を記録した3月27日から、3週間で3700円も下落している。ただカネ余りが続いているから、日米ともに株価がさらに大きく急落する可能性は小さいだろう。それにしても、こうした局面で日銀が‟冬眠”していることは、理解に苦しむ。

今週は24日に、3月の企業向けサービス価格。26日に、4月の東京都区部・消費者物価。アメリカでは23日に、3月の新築住宅販売。25日に、1-3月期のGDP速報、3月の中古住宅販売が発表される。なお26日には、植田日銀総裁の記者会見。

        ≪22日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

今週のポイント

2024-04-15 07:31:25 | 株価
◇ アメリカのインフレが再燃? = ダウ平均は先週921ドルの大幅な値下がり。5日間の続落で、終り値は3万8000ドルを割り込んだ。3万7000ドル台は1月24日以来のこと。原因は3月の物価が反転上昇したことにある。消費者物価は前年比3.5%の上昇で2月の3.2%を上回り、生産者物価も2.1%の上昇で2月の1.6%を上回った。これでFRBによる利下げは遠のいたという観測が強まり、金利が上昇、株価は下落した。中東情勢の悪化も、株価を下げる原因となっている。

日経平均は先週531円の値上がり。ニューヨークが軟調だったにもかかわらず上げたのは、まず先々週の大幅安に対する反動。特に半導体関連銘柄が反発した。さらに円相場が153円前後にまで下落したため、輸出関連銘柄にも物色買いが入っている。外国為替市場では政府・日銀による介入も心配されたが、株式市場では「岸田首相の訪米中にはない」という見方が強かったようだ。

アメリカでは「インフレが再燃したのかどうか」が、大きな問題となっている。イエスかノーか見方はまだばらついているが、仮に4月も物価上昇が加速するようなら、再燃とみなされるだろう。大統領選挙を控えて、バイデン大統領にとっては不利になるかもしれない。原油価格がじりじりと上昇しているときに、これ以上の円安になれば、日本もまた物価高の波に見舞われる可能性が大きい。日経平均の高値追いも、限界に近付いたようだ。

今週は15日に、2月の機械受注。17日に、3月の貿易統計、訪日外国人客数。18日に、2月の第3次産業活動指数。19日に、3月の消費者物価。アメリカでは15日に、3月の小売り売上高、4月のNAHB住宅市場指数。16日に、3月の工業生産、住宅着工戸数。18日に、3月の中古住宅販売。また中国が16日に、1-3月期のGDP速報、鉱工業生産、小売り売上高、固定資産投資額を発表する。

        ≪15日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
    

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