経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

チエも度胸もない 日銀

2024-05-01 07:27:17 | 円相場
◇ 「この程度の円安なら全く心配なし」という非常識 = 円相場は29日、朝方に160円台まで下落したあと6円近くも反発。市場では政府・日銀が介入したとみている。今回の円安を加速させた直接の原因は、植田総裁の26日の発言。記者の方から‟助け舟”のような質問が出た。--「円安進行による物価への影響は、無視できる範囲なのか」--これに植田総裁が「はい」と答えたため、一同は唖然。為替市場では円の対ドル相場が一気に158円にまで下落した。

円安で輸入物価が上昇。電気やガス、ガソリンや食料品までが高騰していることは、いまや一般常識。円安で最も利益が増えるのは自動車業界だが、そのメーカー経営者でさえ「最近の円安は異常。輸入原材料が高騰、物価高で賃上げをしても社員の生活は楽にならない」と苦言を呈するほど。それなのに日銀総裁が「円安による物価への影響は無視できる範囲」だと強調するのだから、恐れ入る。

政府は為替介入したようだが、単独では効果が薄い。そこでアメリカに協調介入を求めていたが、「日銀総裁が問題なしと言明してるじゃないか」と言われれば、返す言葉に困るだろう。アメリカ側からそんなコメントが飛び出さないように、介入したことを隠しているのではないか。為替市場ではこうした状況を念頭に、投機筋がさらに円売りを仕掛けてくる。円安が進行すれば、物価はますます上昇する。困るのは一般庶民と中小企業だ。その実態を、日銀は把握していないのだろうか。

マイナス金利政策を解除したばかりだから、もう少し様子を見たいという日銀の姿勢は判らないでもない。しかし「円安が進行すれば、金利の引き上げもありうる」程度のことは言えたに違いない。そうすれば円相場は5-10円ぐらいは上昇しただろう。日銀は本当に円安と物価の関係を軽視しているのか。それとも何か別のことを恐れているのか。

        ≪1日の日経平均 = 下げ -131.61円≫

        ≪2日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
   
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