経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

異常な円安 4つの原因 (上)

2024-07-04 07:02:13 | 円相場
◇ 円安の悪影響に触れない政府・日銀 = 円の対ドル相場が161円台にまで下落した。対ユーロ相場も172円台、オーストラリア・ドルに対しても記録的な安さとなっている。鈴木財務相は「適切に対応して参りたい」と、いわゆる口先介入に懸命だ。しかし実際の介入は効果が乏しいとみられ、発動には踏み切れない。このように37年ぶりの安値に落ち込んだ円相場は、いまや最大の経済問題だ。ところが不思議なことに、政府も日銀も円安がもたらす悪影響については、全く説明しない。

円安というのは、日本円の価値が国際的に低下することを意味する。つまり外国でモノを買う場合、それだけ多くの日本円を支払わなければならない。モノやサービスを輸入する場合も同様だ。日銀が作成している実質実効為替レート。これは各国との貿易量や物価水準を基に算出する購買力だが、最近はこれが1973年の変動相場制移行直後の水準にまで低下した。ピークだった1995年に比べると、約3分の1に落ち込んでいる。

日本はエネルギーや原材料、食料などを大量に輸入している。そのために必要な日本円が、95年当時の3倍にも膨れ上がった。これが電気・ガス代、ガソリン料金、食料品の値上がりとなって国民生活を圧迫する。円安の最大のデメリットは、ここにあるのだろう。そして、そのデメリットは計算できるはずである。その金額に驚いて、政府は円安を食い止めようと必死だ。しかし、その金額は国民に知らせない。

円安の原因は、大きく①日米間の金利差②貿易など実需の大きさ③投機④成長力の低下--に分けられる。いま、この4つの原因が同時進行で円の価値を引き下げている。したがって、この4つの原因を少しづつでも縮小させなければ円安は止まらない。だが驚いたことに、政府・日銀は全くそんな政策をとろうとはしていない。むしろ4つの原因を助長するような政策をとっている。

                  (続きは明日)

        ≪3日の日経平均 = 上げ +506.07円≫

        ≪4日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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