経済なんでも研究会

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トランプ再選なら インフレ加速?

2024-07-06 08:02:14 | アメリカ
◇ 移民の流入規制で人件費が急増する恐れ = テレビ討論会でバイデン大統領が‟自滅”し、トランプ前大統領の再選がやや現実味を増した。ではトランプ再選で、何が起きるか。トランプ氏はこれまでに「ウクライナ戦争の即時停戦」「脱炭素に対する補助金の撤廃」「中国製品の輸入関税を60%超引き上げる」などなど、いくつもの‟公約”を打ち出してきた。だが実際にすぐ強行しそうなのは、不法移民の流入規制。今回はこの規制で、アメリカのインフレが加速される危険性がきわめて大きい。

というのも、いまのアメリカでは移民の増加がなければ、労働力の確保が出来ないからだ。米労働省の発表によると、ことし2月末の時点で、移民の労働者は3252万人。19-24年で444万人増加した。その一方、アメリカ生まれの労働者はこの間に116万人減っている。つまり移民が増加しなければ、労働者数は減少してしまうわけだ。これはアメリカでも少子・高齢化ガ進んでいるためで、これからベビーブーマーたちが定年を迎えるため、この傾向は強まるものとみられている。

トランプ氏は企業経営者でもあるため、インフレは大嫌い。「インフレがアメリカを滅ぼす」とさえ言っている。だがトランプ氏が大統領に就任した8年前とは、雇用の状態が全く変わった。さらに中国製品に高関税をかければ、物価はいっそう上がりやすくなる。しかもトランプ氏は金利の引き上げも大嫌い。金利を上げてきた「パウエルFRB議長は再任しない」とも言明している。これもインフレ要因になりそうだ。

アメリカのインフレは、世界中に波及する。日本にも、その影響は及ぶだろう。ドル高・円安も続きそうだが、トランプ氏は「ドル高はアメリカにとって大参事だ」とも言っている。だが、どんな手を打ってドル高を修正しようとするのだろう。無理やりに金利を下げれば、それこそインフレを助長してしまう。日本も「お手並み拝見」などと傍観しているわけにはいかない。

       ≪5日の日経平均 = 下げ -1.28円≫

       【今週の日経平均予想 = 4勝1敗】     
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