◇ 将来不安の払拭が最大の課題 = 日本の輸出は米中経済摩擦の影響もあって、ここ12か月間にわたって前年割れが続いている。かつてのように輸出主導型の成長を続けていた時代なら、とっくに景気後退に陥っていただろう。だが現在の日本は内需が拡大したから、なんとかマイナス成長にまでは落ち込まずに済んでいる。しかし消費増税のあと、人々は節約志向を強めているようだ。輸出に加えて内需も伸び悩めば、景気は危うくなる。
ことしは盛夏に、オリンピックが開催される。その経済効果で夏までは景気を維持できるかもしれない。しかし宴のあとは、どうしても反動に見舞われる。事前の経済効果が大きければ大きいほど、あとの反動的な減退も大きくならざるをえない。政府はそれを見越して財政支出の拡大を計ったが、それで安心という状態にはほど遠い。これがマクロ的にみた将来不安だ。
ミクロ的な将来不安は、もっと根深い。日本経済を支える中間所得層が減少している。高所得層に格上げされたのならいいが、大多数は低所得層に落ち込んでしまった。というのも所得の伸びが鈍いのに、税金・年金保険料・介護保険料・医療費が上がって、実質所得が減ってしまったからである。
中間所得層や低所得層の人たちは、先行きの生活を真剣に心配し始めた。自分たちの定年後の生活費は、十分なのだろうか。年金制度は維持できるのか。医療費や介護費は上がり気味だ。心配だから、いまから節約して老後の資金を出来るだけ貯めておこう。こんな考え方が広まると、消費は拡大しなくなる。こうした人々の将来不安をなくすことが、最大の課題になってきた。
≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
ことしは盛夏に、オリンピックが開催される。その経済効果で夏までは景気を維持できるかもしれない。しかし宴のあとは、どうしても反動に見舞われる。事前の経済効果が大きければ大きいほど、あとの反動的な減退も大きくならざるをえない。政府はそれを見越して財政支出の拡大を計ったが、それで安心という状態にはほど遠い。これがマクロ的にみた将来不安だ。
ミクロ的な将来不安は、もっと根深い。日本経済を支える中間所得層が減少している。高所得層に格上げされたのならいいが、大多数は低所得層に落ち込んでしまった。というのも所得の伸びが鈍いのに、税金・年金保険料・介護保険料・医療費が上がって、実質所得が減ってしまったからである。
中間所得層や低所得層の人たちは、先行きの生活を真剣に心配し始めた。自分たちの定年後の生活費は、十分なのだろうか。年金制度は維持できるのか。医療費や介護費は上がり気味だ。心配だから、いまから節約して老後の資金を出来るだけ貯めておこう。こんな考え方が広まると、消費は拡大しなくなる。こうした人々の将来不安をなくすことが、最大の課題になってきた。
≪6日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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