◇ 崩壊した料金体系 = 大手電力会社の競争が激化し、料金体系が滅茶苦茶になってしまった。競争を激化させた原因は、昨年春に実施された電力小売りの全面自由化。新電力の参入に加えて、大手電力会社同士が続々と相手の地域に殴り込みをかけている。最大の修羅場となっているのは大阪周辺。このため関西電力は、捨て身の料金値下げに打って出た。
関西電力は8月から家庭向け電力を3.15%、企業向け電力を4.9%引き下げた。標準世帯でみると月額料金は6721円、前月より180円安くなっている。これまで電力会社は、原油や石炭などの輸入価格が変動すると、それに応じて毎月の料金を上げ下げしてきた。この原燃料費調整制度によらない料金の引き下げは、こんどの関西電力による値下げが初めてである。
電力小売りの自由化で、関西地方ではまず大阪ガスが電力業に参入した。続いて東京電力や中部電力も進出している。電力には品質の差がないから、顧客獲得の決め手は価格以外にはない。そこで東京電力は、関西電力が8月に引き下げた料金よりさらに5%安いプランを提供すると発表。大阪ガスも料金引き下げを決めている。
消費者にとっては、電気料金が下がることは有難い。だが料金体系が崩壊したことによって、新たな矛盾も生まれている。たとえば東京電力の関東地方における料金は、標準家庭用で月6687円だ。ところが関西地方では6385円程度で売ることになる。つまり古くからのお客よりも、新しいお客に安く売るわけだ。これはどう考えても、おかしいと言わざるをえないだろう。
(続きは明日)
≪22日の日経平均 = 下げ -9.29円≫
≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
関西電力は8月から家庭向け電力を3.15%、企業向け電力を4.9%引き下げた。標準世帯でみると月額料金は6721円、前月より180円安くなっている。これまで電力会社は、原油や石炭などの輸入価格が変動すると、それに応じて毎月の料金を上げ下げしてきた。この原燃料費調整制度によらない料金の引き下げは、こんどの関西電力による値下げが初めてである。
電力小売りの自由化で、関西地方ではまず大阪ガスが電力業に参入した。続いて東京電力や中部電力も進出している。電力には品質の差がないから、顧客獲得の決め手は価格以外にはない。そこで東京電力は、関西電力が8月に引き下げた料金よりさらに5%安いプランを提供すると発表。大阪ガスも料金引き下げを決めている。
消費者にとっては、電気料金が下がることは有難い。だが料金体系が崩壊したことによって、新たな矛盾も生まれている。たとえば東京電力の関東地方における料金は、標準家庭用で月6687円だ。ところが関西地方では6385円程度で売ることになる。つまり古くからのお客よりも、新しいお客に安く売るわけだ。これはどう考えても、おかしいと言わざるをえないだろう。
(続きは明日)
≪22日の日経平均 = 下げ -9.29円≫
≪23日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
新規客にインセンティブつけることは昔からよくあることだと思いますが…新聞の勧誘・携帯の機種編などなど。当たり前だと思っていましたがいかがでしょうか。