◇ カネに変わりはないけれど = 投資マネーは赤、生活マネーは青というように、色でも着いていれば判りやすい。だが実際には、どちらも同じおカネだ。しかし、その性格は全く違う。一方は食料や飲料の購入にすぐ使われ、もう一方は貯蓄や投資に回される。それなのに、政府は「エイやっ」とばかりに10万円をばらまいたので、その意図や目標がきわめて曖昧になってしまった。
たしかに投資マネーと生活マネーを、明確に2分することは難しい。たとえば株式投資で儲けた人がそのカネで消費財を買えば、その瞬間から投資マネーは生活マネーに切り替わる。だからおカネに、赤い色や青い色を着けるわけにはいかない。しかし頭のなかで色付けをしてみれば、次のように考えることもできるだろう。
まず赤色マネーの世界。投資マネーの総額は計測できないが、天文学的な大きさになることは確かだ。これに対して株式や原油・金など、あるいは不動産といった投資対象は限られている。このため赤色マネーの世界では、通貨が過剰でインフレに。一方、青色マネーの世界は、製品にしてもサービスにしても競争が激しく供給過剰。だからデフレになる。
日銀をはじめ各国の中央銀行は、無制限におカネを供給し始めた。その一部は中小企業の資金繰りを助け、個人の金利負担も軽減する。しかし大部分は、赤色マネーの世界に流れているのではないか。特に日銀のETF(上場投資信託)買い入れなどは、その典型だろう。それが資本主義の世界と言ってしまえばそれまでだが、何とも違和感が付きまとう。巣ごもり中の皆さんは、どうだろう。
≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
たしかに投資マネーと生活マネーを、明確に2分することは難しい。たとえば株式投資で儲けた人がそのカネで消費財を買えば、その瞬間から投資マネーは生活マネーに切り替わる。だからおカネに、赤い色や青い色を着けるわけにはいかない。しかし頭のなかで色付けをしてみれば、次のように考えることもできるだろう。
まず赤色マネーの世界。投資マネーの総額は計測できないが、天文学的な大きさになることは確かだ。これに対して株式や原油・金など、あるいは不動産といった投資対象は限られている。このため赤色マネーの世界では、通貨が過剰でインフレに。一方、青色マネーの世界は、製品にしてもサービスにしても競争が激しく供給過剰。だからデフレになる。
日銀をはじめ各国の中央銀行は、無制限におカネを供給し始めた。その一部は中小企業の資金繰りを助け、個人の金利負担も軽減する。しかし大部分は、赤色マネーの世界に流れているのではないか。特に日銀のETF(上場投資信託)買い入れなどは、その典型だろう。それが資本主義の世界と言ってしまえばそれまでだが、何とも違和感が付きまとう。巣ごもり中の皆さんは、どうだろう。
≪7日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
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