経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

‟官僚離れ”は 是正できるのか (上)

2023-08-24 07:06:20 | なし
◇ 給与の引き上げだけでは難しい = 人事院は国会と内閣に対して「国家公務員の給与を大幅に引き上げるよう」勧告した。月給やボーナスのほか初任給も引き上げ、今年度の平均所得を3.3%増額するよう求めている。また選択的週休3日制の導入など、働き方改革の推進についても要請した。実現すれば年間給与は平均10万5000円増え、過去5年の平均に比べて約10倍のベースアップになるという。

基本的には、民間の賃上げが大幅だったことに対応した措置。だが根底には、若者の‟官僚離れ”をなんとか是正したいという危機感が流れているようだ。たとえば、ことしの総合職試験。申込者は1万4372人で過去2番目に少なかった。この結果、合格率は7.1倍で過去最低。さらに総合職の入省5年未満の退職率は、16年度の採用者で10%に達している。

政府も早期退職者を減らすため、いろいろ対策は講じてきた。その1つが、選択的週休3日制の拡大。育児や介護のほか、フレックスタイムを利用する職員が総勤務時間は減らさずに月-金のうちの1日を休めるようにすることを検討中だ。しかし‟官僚離れ”の傾向はなかなか止まりそうにない。東大卒の若手官僚も、めっきり減った。

そうしたなかで最近、大きな話題となっているのが世に言う「国会待機」の問題。与野党議員が国会で質問する内容を受け取り、その答弁作りを深夜まで行う作業だ。働き方改革を妨げるばかりか、きわめて不経済な結果を生んでいる。これも若者が官僚を敬遠する原因だと指摘されているのだが、因果関係はそんなに単純なものではない。問題の本質は、もっと深いところにあるのではないか。

                    (続きは明日)

        ≪23日の日経平均 = 上げ +153.55円≫

        ≪24日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

コメントを投稿