経済なんでも研究会

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腰が引けた 西村大臣&小池知事 (下)

2020-07-08 08:20:56 | なし
◇ 「店は開け、客は行くな」は矛盾の塊 = 小池百合子知事は5日の選挙で大勝し、再選を果たした。その勢いで、今後はコロナ対策を局地戦に持ち込もうとしているように見受けられる。具体的には緊急事態宣言のような大網はかけず、たとえば新宿や池袋のホスト・クラブやカラオケ店に自粛を求めて行く方針のようだ。西村大臣も、これに同調している。だが規制を全面的に解除し「開店はしてもいい」と言う一方で、客には「行かないで」と頼む戦術は、大いなる矛盾だろう。

矛盾に満ちた局地戦を強行するのは、財源の問題があるからだ。これまでに国は60兆円、東京都は1兆円を超すコロナ対策費を予算に計上した。仮に再び緊急事態宣言を発令すれば、ほぼ同額の支出を求められることになる。これは何としても避けたい。とすればクラスター感染の温床を潰す局地戦しかないというわけである。

それでも個々のクラブやカラオケ店に、閉鎖を強要することは出来ない。強要すれば、ここでも休業補償の問題が発生するからだ。その費用はそんなに大きくないが、こうした店だけに補償すれば、また新たな問題を生んでしまう。周辺の多くの店舗が、いぜんとして苦しい経営を続けているからだ。そこで客の方に「行かないで」というお願いをすることになる。

こうした局地戦が効果を発揮するかどうかは、全く不明。ダメなら次の手は、限られた地域での行動制限となるだろう。それでも効果がなければ、やはり緊急事態宣言の再発令。その可能性もないとは言えない。どこでコロナの蔓延を食い止められるかは、実態を注視して行くしかない。当面のヤマは、この1-2週間。東京都と全国の感染者数から、目を離せない。

       ≪7日の日経平均 = 下げ -99.75円≫

       ≪8日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

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