経済なんでも研究会

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非製造業が支える景気 : 日銀短観

2019-07-02 07:51:54 | 景気
◇ 大企業・製造業の判断は2年9か月ぶりの低さ = 日銀は1日、6月の企業短期経済観測調査を発表した。それによると、大企業・製造業の業況判断指数はプラス7。前回3月調査より5ポイント悪化した。2期連続の悪化で、16年9月以来の低い水準に落ちている。生産用機械や金属製品、自動車の悪化がいちじるしい。16業種中9業種が悪化しており、中国経済の不調が製造業の業況低下に結びついた。

一方、大企業・非製造業の業況判断指数は、前回より2ポイント改善してプラス23となった。大型連休や外国人旅行者の増加が、サービス業を中心に需要を増やしたためとみられる。中小企業の動向をみても、製造業の判断指数はマイナス1で前回より7ポイント悪化したが、非製造業はプラス10で2ポイントの悪化にとどまっている。

このように全体の景気は、製造業の悪化を非製造業が下支えする形で推移した。たとえば18年度の純利益は、製造業が前年度比0.8%の減少。非製造業は0.5%の増加で、全産業では0.1%の減益にとどまった。なお土地を除く設備投資額は、18年度に製造業が5.8%増、非製造業が4.4%増。全産業では5.1%の増加だった。

ただ製造業の悪化を非製造業が支える形は、そう長くは続かない。製造業の不振が長引けば、それが非製造業にも影響を及ぼすからである。こうした視点から3か月後の先行き予想をみると、大企業・製造業はプラス7で横ばい。非製造業はプラス17で、6ポイントの低下となっている。製造業がもっと改善しないと、非製造業の業況も悪化する心配は否定できない。

       ≪1日の日経平均 = 上げ +454.05円≫

       ≪2日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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