魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

定番であることの良さ

2007年10月10日 | ワイン ~2020年
当店定番ワインの新ヴィンテージの試飲です。

2005 クライン シラー カリフォルニア
   赤、シラー種、千円代後半

何年も前から定番としてご案内していましたら、ワイン雑誌で「コストパ
フォーマンスNo.1!」ということで取り上げられてメジャーになってし
まいました。(マニアとして悔しい、黙っててくれれば良かったのにと思う)

しかし、このワイン素晴らしいのですが、近年ヴィンテージによる差が
意外とあって、正直お奨めするには、いまいちな年もありました。
2001は抜群で、2002はちょっと落ちて、2003は極めて良く、2004は
お奨めするまでは行かなかった。

で、2005が入荷しました。早速試飲です。

香りはちょっと控えめで、どこか奥まった感じもしますが、スパイシーで
ミントやクローブ、さらにクリーニングのセーター、ブラックベリー、
そしてどこかに干しブドウっぽさも感じさせます。

味わいは濃く、奥まって黒糖の甘み、旨味をスパイシーにしたような感覚です。
タンニンはさほど強くはなく、酸は健全で、複雑味に富んでいます。

まずまず行けてはいると思います。価格的に千円台ですから、この価格帯を
飲まれる方を想定し、もっと明快に分かりやすい方が良いとは思いますが、
十分ポテンシャルと複雑味はあります。ちょっとだけ赤を飲み馴れた方には
より美味しく飲んでいただけるでしょう。


さて、長崎くんちも本日で終わりました。正直少しほっとしています。
くんちの意義は別として、私は人で一杯の混雑自体が苦手なのです。
町中へ出ると、渋滞で困ってしまうのですが、やっと通常へ戻ります。

「普段」だとか「定番」だとか、案外そんな通常の「良さ」を見落としてしまい
がちかも。何ものにも代え難い自然な良さが大切だったりするのです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする