「会議は踊る、されど好みはバラバラ」というわけでここはウィーン会議、
それとも鹿鳴館?とも思えるちょっと罰当たりな会が行われました。
場所は「レストラン アンペキャブル」です。力作の料理との饗宴で、
10年物(1997)20年物(1987)のグランヴァンを並べて飲もうという趣向です。
人生時には打ち上げ花火のように、弾けても良いのかも知れません。
一番感じたのは“コージャスで格別な風味の厚さ”でした。
1 1987 SMW リザーヴ モーゼル リースリング ゼクト トロッケン(独、白)
不思議な熟成ゼクトで乾杯。へーゼルナッツ、栗、リキュールなどの風味
で、年のせいか、泡(ガス)は落ちてきていますが、まろやかに熟成しています。
(東京のじゅんじゅんさん、ありがとー!)
2 1997 クロ・ド・ランブレー(ドメーヌ・ド・ランブレー、ブル赤)
腐葉土や枯葉も香ってきます。明るさ、エレガントさを持ちつつきれいな酸と
羽毛感が広がります。かなり美味しいのですが、後からこれが全く普通のワイン
になってしまう・・・という恐ろしさへの序章。
3 1987 コルトン・シャルルマーニュ(ボノー・デュ・マルトレー、ブル白)
きれいに熟成しています。栗、焼き菓子などありますが、どこか透明感があって
ミネラリーです。シャルルマーニュならではの感じなのかも知れません。
前菜の野菜にコルトン・シャルルマーニュをパテにクロ・ド・ランブレーを
合わせます。すでに贅沢です。
4 1997 Ch.オーゾンヌ(ボルドー赤)
これは深いです。黒インクや黒い土、キノコ(トリュフ)、その中に若さも
保ちつつなめし革の風味。静かに深くたなびきます。滅多に飲めないオーゾンヌ。
5 1997 ムルソー デジレ(コント・ラフォン、ブル白)
これは来ました!香りからすごい!キュッと締まった揮発性のセメダインにも
似た、ミネラリーで鋭い果実香が襲ってきます。「香りのキャンディー」状態で
参加者一同インパクトを受けた様子。もちろん蜜やとろみのある味わい。
ムルソーらしいとろとろとした幸せの味です。
6 1987 バタール・モンラッシェ(ブシャール・ペール・エ・フィス、ブル白)
深く厚みのある香り。厚みは確かにありましたが、熟成でさすがにおとなしく
はなっていたようです。フライングボディーアタック!(ミル・マスカラスか)
5、6のワインを魚料理(アラのムニエル)に。
(ソースが秀逸で、イカスミを加えたアクセントは良いアイデアでした)
7 1997 ルーチェ(フレスコバルディ&Ch.ムートン、伊、トスカーナ赤)
明るく風味が広がります。ジビエの風味とかもありますが、甘みを持って
まさにラベルのように、トスカーナの太陽を感じる美味しいワインです。
8 1997 Ch.オーブリオン(ボルドー赤)
やや枯葉や土、シガー、杉などの風味ですが、明るくしみじみと広がる
旨味は素晴らしいです。特徴としては酸が意外と強い。だからだれなかった
のでしょう。とても久しぶりのオーブリオンでした。これが出ると一気に
ウィーン会議状態に陥ります。
7、8のワインを牛の頬肉の煮込みに。(メチャ柔らかくジューシーでした)
ここでデザート(濃厚なプリン&アイス)だったのですが、何とシャンパーニュ
を合わせてみるという隠し技が出ました。案外いけたのです。
この発想は驚きでしょう。
9 NV ジャックセロス(シャンパーニュ)
シングルモルトのピート香に通じるような揮発性の香り、甘さを含んだリンゴ、
シードルの風味もあります。きれいで時間が経つと厚みも出てきました。
10 NV ジャックセロス “シュブスタンス”(シャンパーニュ)
こちらはクラスが上がります。まろやかで厚みがあって、濃く力強い!
ひねた部分も感じるのですが、良い意味でそれも堂々たる厚みを出す要素に
なっています。これがデザートというのは面白いです。
さていよいよ佳境へ。ワイン単体で味わいます。
11 1987 ミュジニー(ヴォギュエ、ブル赤)
クリアできれいな出で立ちです。絹のような優しさ。しかしどこか下地の
強さも感じます。熟成のためちょっと鉄分も出たりしていますが、お持ち
の方はお早めに飲まれることをお奨めします。
12 1987 ラ・ターシュ(DRC、ブル赤)
これも熟成していますので、味自体よりも香りや風味を味わうワインでしょう。
実に優雅です。なめし革や色とりどりのフルーツ(まだ、チェリーが生きている
ベリー香)、毛糸のセーターなんてのも。おもちゃ箱をひっくり返したような
ゴージャスでリッチな香りが漂います。その風味を受けながら明るく、厚みの
ある味わいです。味わいもまだ落ちてはいないでしょうが、もう熟成は十分です。
個人的偏見としての好みなら11、12のワインは10年早く飲みたかったくらい
でしょう。
今回はY氏の弾けた怒濤の提供により実現した会です。
貴重なワインありがとうございました。
しばらくリハビリの日々を送ることになるでしょうか。
何ともはや罪作りな会でしたよねー。
それとも鹿鳴館?とも思えるちょっと罰当たりな会が行われました。
場所は「レストラン アンペキャブル」です。力作の料理との饗宴で、
10年物(1997)20年物(1987)のグランヴァンを並べて飲もうという趣向です。
人生時には打ち上げ花火のように、弾けても良いのかも知れません。
一番感じたのは“コージャスで格別な風味の厚さ”でした。
1 1987 SMW リザーヴ モーゼル リースリング ゼクト トロッケン(独、白)
不思議な熟成ゼクトで乾杯。へーゼルナッツ、栗、リキュールなどの風味
で、年のせいか、泡(ガス)は落ちてきていますが、まろやかに熟成しています。
(東京のじゅんじゅんさん、ありがとー!)
2 1997 クロ・ド・ランブレー(ドメーヌ・ド・ランブレー、ブル赤)
腐葉土や枯葉も香ってきます。明るさ、エレガントさを持ちつつきれいな酸と
羽毛感が広がります。かなり美味しいのですが、後からこれが全く普通のワイン
になってしまう・・・という恐ろしさへの序章。
3 1987 コルトン・シャルルマーニュ(ボノー・デュ・マルトレー、ブル白)
きれいに熟成しています。栗、焼き菓子などありますが、どこか透明感があって
ミネラリーです。シャルルマーニュならではの感じなのかも知れません。
前菜の野菜にコルトン・シャルルマーニュをパテにクロ・ド・ランブレーを
合わせます。すでに贅沢です。
4 1997 Ch.オーゾンヌ(ボルドー赤)
これは深いです。黒インクや黒い土、キノコ(トリュフ)、その中に若さも
保ちつつなめし革の風味。静かに深くたなびきます。滅多に飲めないオーゾンヌ。
5 1997 ムルソー デジレ(コント・ラフォン、ブル白)
これは来ました!香りからすごい!キュッと締まった揮発性のセメダインにも
似た、ミネラリーで鋭い果実香が襲ってきます。「香りのキャンディー」状態で
参加者一同インパクトを受けた様子。もちろん蜜やとろみのある味わい。
ムルソーらしいとろとろとした幸せの味です。
6 1987 バタール・モンラッシェ(ブシャール・ペール・エ・フィス、ブル白)
深く厚みのある香り。厚みは確かにありましたが、熟成でさすがにおとなしく
はなっていたようです。フライングボディーアタック!(ミル・マスカラスか)
5、6のワインを魚料理(アラのムニエル)に。
(ソースが秀逸で、イカスミを加えたアクセントは良いアイデアでした)
7 1997 ルーチェ(フレスコバルディ&Ch.ムートン、伊、トスカーナ赤)
明るく風味が広がります。ジビエの風味とかもありますが、甘みを持って
まさにラベルのように、トスカーナの太陽を感じる美味しいワインです。
8 1997 Ch.オーブリオン(ボルドー赤)
やや枯葉や土、シガー、杉などの風味ですが、明るくしみじみと広がる
旨味は素晴らしいです。特徴としては酸が意外と強い。だからだれなかった
のでしょう。とても久しぶりのオーブリオンでした。これが出ると一気に
ウィーン会議状態に陥ります。
7、8のワインを牛の頬肉の煮込みに。(メチャ柔らかくジューシーでした)
ここでデザート(濃厚なプリン&アイス)だったのですが、何とシャンパーニュ
を合わせてみるという隠し技が出ました。案外いけたのです。
この発想は驚きでしょう。
9 NV ジャックセロス(シャンパーニュ)
シングルモルトのピート香に通じるような揮発性の香り、甘さを含んだリンゴ、
シードルの風味もあります。きれいで時間が経つと厚みも出てきました。
10 NV ジャックセロス “シュブスタンス”(シャンパーニュ)
こちらはクラスが上がります。まろやかで厚みがあって、濃く力強い!
ひねた部分も感じるのですが、良い意味でそれも堂々たる厚みを出す要素に
なっています。これがデザートというのは面白いです。
さていよいよ佳境へ。ワイン単体で味わいます。
11 1987 ミュジニー(ヴォギュエ、ブル赤)
クリアできれいな出で立ちです。絹のような優しさ。しかしどこか下地の
強さも感じます。熟成のためちょっと鉄分も出たりしていますが、お持ち
の方はお早めに飲まれることをお奨めします。
12 1987 ラ・ターシュ(DRC、ブル赤)
これも熟成していますので、味自体よりも香りや風味を味わうワインでしょう。
実に優雅です。なめし革や色とりどりのフルーツ(まだ、チェリーが生きている
ベリー香)、毛糸のセーターなんてのも。おもちゃ箱をひっくり返したような
ゴージャスでリッチな香りが漂います。その風味を受けながら明るく、厚みの
ある味わいです。味わいもまだ落ちてはいないでしょうが、もう熟成は十分です。
個人的偏見としての好みなら11、12のワインは10年早く飲みたかったくらい
でしょう。
今回はY氏の弾けた怒濤の提供により実現した会です。
貴重なワインありがとうございました。
しばらくリハビリの日々を送ることになるでしょうか。
何ともはや罪作りな会でしたよねー。