魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

大らかさの大切さ

2012年12月04日 | ワイン ~2019年
今日はとある洋食のお店のシェフ夫婦とお話をしました。

何でも胃ガンが見つかって、胃を全摘出したそうです。驚きです。

その後は徐々に回復して、仕事にも復帰して、ぼちぼちとやっていらっしゃる
ようだ。がんばっていますねえ。



そのお店に、同じように数年前に胃を全摘出したお客さんがいらっしゃって
量が多めのそのお店のメニューを何度もぺろりと食べて帰られたらしい。
胃が見事に再生されているようです。

人間ってすごいものだなあとしきりと感心。



胃の病気の場合「ストレス」が大きな要因を占める可能性があるので、シェフ業
もかなりのストレスを感じる職種なのだと思いました。大変なんですよねえ。
このシェフもとても良い方なんですが、それでもストレスは襲ってくるのですね。


何といってもストレスをため込まないようにしないとなあ。
私のように?人間ある程度バカになるとストレスも少ないかもしれません。

あっ、いやいや、私の場合、これでも結構いろいろとストレスはあるとです
けどね。ただ、胃ガンまではいかないだけ良い方なんでしょう。


人間(人生)「体」が資本なので、皆様も十分気をつけてください。


夜には美味しいお酒で心を緩めて、ぜひストレス緩和をしていただくことを
提案いたします。


それには絶対に美味しいワイン。そしてその味を理解し、感じる大らかな心の
持ちようです。きっとそれが大切なんです。






さて今夜はこれ。






2011 クライン ムールヴェードル エンシャント・ヴァインズ
  (USA、ムールヴェ―ドル種、赤、2千円台前半)


香りはブラックチェリー、カシス、甘くパンケーキの小麦粉を溶いた時のよう
なイメージです。それにシナモンやジンジャーなど。


味わいはやや濃くて、アタックは柔らかめ。その後沈んだ感じの果実味、100年
を超える古樹のいろんな複雑味(黒土やきこのや湧きあがる黒系エッセンスの
旨味)のニュアンスが漂います。


最近ここは自然派やエコを感じさせる造りなので(太陽光発電とかも取り入れ
ているんですよ)、優しい果実味と古樹のニュアンスというスタイルになって
きています。


かつて、といいますか数年前までは、結構濃厚でごつごつとしたイメージで
それはそれで大好きだったのですが、最近なで肩的イメージも持ちつつ、
深みも出しているようなそんなスタイルに変わってきています。

きっと造り手さんが角が取れて丸くなったのでしょう。
大らかさがあるとインパクトは少なくなりますが、ゆるやかな人生は歩める
のかもしれません。せこせこしない気持ち、鈍感力、マイペースってそんな
ことも大切なんですねぇ。


コメント
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