どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

煙火茫々(1)

2008-09-04 00:07:34 | 短編小説
 十数年ぶりに訪れたふるさとは、芳夫の想像もしない変わりかたをしていた。  集落の入口には大規模な運動公園が広がっていて、真新しい自転車に乗った子供たちが遊具の周りで歓声を上げている。  ブランコやシーソーを取り巻いているから、それで遊ぶのかと思うとそうでもないらしい。  夏休みの真っ最中、作り付けの施設に興味を示すはずもなく、そこに集まり貪欲に面白い遊びを相談している様子であった。  芳夫たちの . . . 本文を読む
コメント (2)