どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

(超短編シリーズ)41 『消臭効果』

2010-11-11 03:00:21 | 短編小説
      (消臭効果)  加奈子は、中学二年生になった。 ある日、町の中心部にある浅間通りを歩いていたら、同級生の康夫から声をかけられた。「おっ、おまえ昨日親父と一緒だったろう?」「え、・・・・なんで?」 どうして、そのような詮索をするのかと、戸惑いを感じた。 加奈子は、父親とは気が合うたちで、病気がちの母親よりも何かと頼りにしていた。 康夫が見たというのは、会社から帰宅する父を駅まで迎えに行 . . . 本文を読む
コメント (2)