どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

思い出の短編小説『悪童狩り』(5)

2022-07-02 00:08:21 | 短編小説
 美雪が熱を出すたびにハラハラしたが、再びひきつけを起こすことはなかった。やはり幼児期特有の熱性痙攣だったのだろうと、小学校に通い始めた娘を見送りながら安堵したのを覚えている。 それでも、子供ひとりを育てるのは大変なことだった。ひとりっこだから、余計に苦労が多かったということもできる。 中学受験のころから過保護への反発が始まり、入学してからはクルマでの送り迎えを嫌がるようになった。それでもなお事故 . . . 本文を読む
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