どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

思い出の短編小説『たった一人のグランプリ』

2023-02-20 04:16:22 | 短編小説
 三田村ソラは、スタート地点に向かいながら、武者ぶるいをした。 長い直線とカーブのきついバンクを抱えた立川のスタンドが、目の前にひろがっている。 顔見せに一周した時とは違った緊張感があった。 (いよいよ、この日が来た・・・・) ソラは両手で軽く頬をたたいた。 同じスタートラインに立つのは、各地を転戦してきた先輩と数名の新人たちだ。 このレースに出走を斡旋された選手が、九人順に並んでいる。 ソラは第 . . . 本文を読む
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