どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

思い出の連載小説『折れたブレード』(10)

2023-11-21 00:10:50 | 連載小説
     (善悪の彼岸)    伊能正孝は柏崎市役所の市民課におもむき、村上紀久子の転居先を調べるべく住民票の交付を申請した。  窓口職員は、申請者である正孝の住所を一瞥して、東京の法人が何かの調査のために来たのかと勘違いしたようだ。  「お身内の方ではないですよね?」  型どおりに質問しておいて、「・・・・弁護士さんか業者さんでしょうか」と質問を切り替えてきた。  そうじゃ . . . 本文を読む
コメント (2)