どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

自薦ポエム135 『物騒ながらイシャコロシ』

2022-06-14 08:37:47 | ポエム

 キランソウ

(ウェブ画像)より

 

聞いて驚くなよ 皆の衆

オイラの異名は医者殺しっていうんだ

まるで凶悪きわまりない殺人犯みたいだろ?

でもさあ ほんとは誉め言葉なんだって

 

医者いらずとか医者泣かせと同じ意味

それなら納得だが ちょっとキツイよな

ほかに地獄の窯の蓋とも呼ばれている

やっぱり憎まれていそうな不安があるが

 

いやいやそうじゃないって?

オイラの根っこがしっかり張っているから

引き抜こうとすると閻魔大王ほどの力がいる

オイラの根っこは窯の蓋と同じほど厄介らしい

 

まだまだ悪名らしきものを並べようか

もういいってか そりゃそうだろう

異名が多すぎるのも困ったものだ

結局キランソウという漢名で落ち着いたのさ

 

金蒼小草・・・・やっぱりお似合いだってか

オイラも この名を気に入ってるのさ

漢方薬の筋骨草の原料だからね

鎮痛が一番だが咳止め胃腸薬など効能多数

 

だからイシャコロシの異名がつけられた

道端や庭の隅でオイラを見かけたら応援よろしく

ちょっとのことではへこたれない根性葉の持主で

ジゴクノカマノフタと呼ばれる所以もわかったよね

 

(2019/05/16より再掲)

 

 

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4 コメント

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おはようございます(^^♪ (のり)
2022-06-14 09:58:31
はて、これまでに見たことのない薬草です。 この辺りの野原にもよく見れば見つかるでしょうか・・・
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s欲物図鑑では・・・・ (tadaox)
2022-06-14 11:04:01
(のり)さん、おはようございます。
よく散歩するのりさんのの目に触れないとなると、自信を失くしますが、植物図鑑では次のように説明されています。
<キランソウは春に山野や道端で見かける野草で、一般的に雑草として扱われています。園芸品種であるアジュガ(セイヨウジュウニヒトエ)の仲間です。アジュガが花穂を上に伸ばすように成長するのに対し、キランソウは地面を這うように成長するので、両者の違いはすぐにわかるでしょう。また、キランソウは古くから生薬として活用され、高血圧や解熱、下痢止め、切り傷などに効果があるといわれています。>
ありがとうございました。
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Unknown (たか)
2022-06-14 17:20:16
キランソウが医者いらずの野草で有った事は知りませんでした。
さて、薬効はその地獄釜の蓋と呼ばれる根に有るのですか?
採取も一仕事ですね。
腰痛めたら大変!
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煎じて飲む (tadaox)
2022-06-14 20:38:38
(たか)さん、キランソウは本州以南のどこでも採取できる薬草で、昔は民間治療薬として茎や葉を煎じて飲んでいたらしいですよ。磯子区の広報では次のように紹介されていますので参考まで。< 日当たりのよい野原や土手などに可愛い紫色の小さな花、「キランソウ」が地面にへばり付いて咲いています。「キ」は紫の古語、「ラン」は藍色のことで、花の「紫藍色」が名の由来の一つです。また、葉を地面に広げた様子が、織物の「金襴(きんらん)」に似ているため、「金襴草」ともいいます。
 さらに、別名「地獄の釜の蓋(ふた)」とか「医者殺し」とも呼ばれていす。それは茎葉を煎じて飲むと、たいていの病の初期症状は治してしまうことから、放射状に広げた葉の様子を、「地獄の釜の蓋」に見立て、地獄では釜に蓋をして、病人をこの世に追い返えすのだと考えたのです。
 中国の漢名は「金瘡(きんそう)小草」といいます。金瘡は刀傷のことで、切り傷、腫れものに効果があるといいます。>
長くなりましたが、自分でもよく理解出ました。
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