鬼灯
(季節の花300)より
お嬢さんがた 夕闇の中で鬼灯を鳴らさないで
赤い実を指先で揉みながら 種を取り出さないで
熟れた実を包む袋を いたずらに破かないで
緑から紅に変身する瞬間を うかつに摘み取らないで
時間を逆行することはできないと承知の上で
あなた方の無知を言い募るのは
根気よく抜いた鬼灯風船の空洞が
誰そ彼どきの邪気を吸おうとしているからだよ
知らないだろうが 口の中には禍いが棲む
ヴューヴューと呻く音は 魔物を呼び寄せる
背後から覆いかぶさる厄災に 油断は禁物
鬼灯市からの帰館は そう容易くはないのだ
目もあやな緑と赤の刺激よ
いきなりの成熟ほど悲しいものはない
臓器にも似て妖しげな鬼灯の袋には
あなた方の運命が刻まれているかもしれない
父となり母となり あたりに杞憂は満ち溢れる
子孫をつなぐ遺伝子は 鎖のように強靭なのに
個という意識を持ったヒト科の生物は ただウロウロ・・・・
鬼灯鳴らした罪障に怯え 今夜もアルカロイドの夢を見る
よく見ると鬼灯という字も怖いね
あまり遊びのなかった昔の子供たちは、どんな思いで音を出していたんでしょうか?
名前が読めませんでした
ほおずきですよね
可愛い提灯のようなイメージでしたが
漢字が怖すぎですね
臓器に似てるなんて言われると
音が鳴るのも気味が悪いですね~
ほおずき 鳴らせなくてよかったです
鬼灯という字にこだわり過ぎたかもしれません。
可愛い提灯と思う(aqua)さまの方が正常なのだと思います。
童謡のように素直に書ければいいなと思う瞬間もありますが、そうしていられない焦燥もあるようです。
まあ、そうやって次を考えています。
ありがとうございました。