ニワナズナ
(城跡ほっつき歩記)より
何気なく生きて なにげなく咲く
初夏から夏へかけての旺盛なみどりの中でも
肩ひじ張らずに咲きとおすニワナズナ
道行く人びとの目に留まらなくても
受け継いだ命を野にひろげる
それが自然な生き方と心得ているから
バラや胡蝶蘭のように派手な花たちはそれでいい
節目節目を飾って人間の機嫌を取るのも悪くはない
だけどニワナズナは自分の流儀を貫きとおす
ナチュラルこそが美しい
人工的に交配される種とは縁遠い
やはり野に置けニワナズナ・・・・
人間はひと目を気にしすぎないか
職場で自分はどう見られているか
メールの返信が遅すぎたのではないか
仲間うちの噂やSNSの書き込みに怯えていないか
趣味のこと 流行のこと 金銭感覚など
絶えず身の回りを気にする過敏症にかかっていないか
ああ 人びとはいつ自分をなくしたのか
振り返って失くした個性を探すことすらしない
本を読み 日記を書き 手紙を自署することもない
道端に咲くニワナズナのように
質素でありながら凛としていたい
ナチュラルこそが本当の美しさであるならば
「ニワナズナ」の原産地は地中海沿岸部とされているようですので、おそらくは外来の輸入種という分類になるのかもしれません。
画像のものは以前に偶々近所の畑の端にほぼ自生しておりましたものを撮影したものです。
画像のものは「白花」ですが、ほかに「紫色」などの混じった園芸種もあります。
また「スウィートアリッサム」という別名があるように、顔を近づけますとほんのりと甘い香りが漂います。
なお、一般には非耐寒性の一年草という扱いになっておりますが、自宅での生育状況を観察した限りでは屋外での冬越しも可能で無事に春を迎えることも可能でした。
今年も数株ほど地植えしてありますので現在も観察進行中であります。
今回も画像のご利用とご紹介ありがとうございました。
解説をいただいて、この花が一層好きになりました。