さて、いよいよ蔵座敷です。莫大な財をなした甲斐家の四代目が、新潟から高名な
棟梁を呼び寄せ、一緒に京都から北海道まで旅をして名家を見学して設計したとか。
基礎固めの土台作りだけにも、連日100人の人夫が働いて1年かかったんだって。
座敷は3部屋から成り、総計51畳。浴室や手洗いは大理石だそうです。それは
見られなかった^^;
建材は総檜(ひのき)造りで、節のないもののみ使用。
床柱は黒檀、障子の枠は紫檀、壁は金箔の大唐紙、畳の草は最高級と、いろいろ
説明されましたが、近くに行って触ってみたい^^;
東京・深川の木場から、よりすぐりの木材を取り寄せたそうです。
部屋に上がることはできませんでしたが、目の前で見られたのは、この廊下。
ぶあつい欅(けやき)で、ピシーっとしてて重量感があり、すべすべ。す・ご・い。
遠くてよく見られないんだけど、欄間は一枚の檜板をくり抜いて作ったとか。
この春に、小樽で見た豪華な鰊御殿を思い出しました。
そうです。こちらにも立派な西洋室がありました。
訪れた人々のために、ティールームになっていたそうですが、いまは閉じてしまった
そうです。「なぜですか?」と聞いたら、苦笑いしながら、「大震災のあと、パタッと
人が来なくなっちゃったんです」と言っておりました。そぉ~か、ここも放射能の
影響受けているからなあー。
裏に回って、こちらの一画は土産物屋さんになっています。見どころはこのらせん状の
つり階段。欅の大木を削って、一本の釘も使わずに造られています。優秀な大工に
「こんなのが造れないか」と相談したときに、「俺ならできるよ。ただし100人分の
手間賃をもらうよ」と答えたそうです。この階段だけで、家が一軒建つという代物。